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僕は君を連れてゆく

第38章 いつか王子様が

A said


【第一志望 二宮和也をよめにもらう】

と書いた。
嫁という漢字がすぐに思い付かなかったのは許してくれ。

【第二志望 相葉和也】

と書いた。
いい響きだな。
画数占いしてるみるかな。

「ニノと結婚したいなぁ…」

ニノの花嫁姿…

バージンロードをちょっとうつむきながら歩く花嫁ニノ…

俺を見つけて少しハニカム花嫁ニノ…

誓いのキス…

やべぇ、やべぇ。
勃っちゃう!

妄想の世界に浸っていたら急に教室のドアが開いた!

「なに?なに?ラブレターでももらったの?
見せてよ!」
茶化す様に教室に入ってきたニノ。

うぉ!
ニノ!待たせてたんだ。
花嫁ニノのことばかり考えて…

似合うだろうな…
って違う!違う!

これは、だめ!
見せたら、絶対に呆れられる。
何より、嫁という漢字を書けてないこと怒られる。

なんだかんで喜んでくれるとは思う。
結婚したいなんて言ったら。
だけどこんなとこに書くな、とか。
何より、花嫁姿を想像していたことがバレたら…
バレないと思うんだけど…
もしバレたら…

「俺にそんなに見せたくないの?」

調査表を見られたくなくてニノの気持ちなんて考えてなくて。

ニノは俺を見上げて辛そうな顔をしている。
そして、その瞳に水分が増えてくる…

茶化す様に俺を見てたその瞳は…
あぁ、泣かせちゃう…

でも、みんなに祝福してもらって
結婚指輪をニノのクリームパンみたいな手についてる薬指にそぉっと…
そうしたら、ニノは優しく笑いながら涙を流して
俺にありがとうって言うんだ…

「どこか…遠くに行くの?」

いや、いや、新居は追々、考えようよ…
一軒家を建てる?
庭に犬小屋も建ててさ、毎日、朝は二人で散歩に行こう。

「………」

はっ!

「違う!違うよ!どこにも行かないよ!何でそんな風に考えるの?俺はずっとニノといるよ?」


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