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僕は君を連れてゆく

第38章 いつか王子様が

A said


くっそぉーーー!!

キス、出来なかったじゃん!!

それに、ケツも痛いし。

ニノってば以外にも力があんだもん。

「ニノ!痛いよ…」

「だって、だってさ…」

ニノの顔はますます真っ赤で…

ニノのおしり撫で撫でしちゃうぞ…

「ニノ…」

「嫁…漢字教えてあげる。」

ニノが机から椅子をひいてそこに座る。

机を人差し指でトントンと叩く。

俺も向かいに座る。

ぐしゃぐしゃにした進路希望調査表をひらく。

そうしたら、ニノは

【第二希望 相葉和也 相葉雅紀】


俺の名前を書いた。

「これ、本当?」

「いつか、こうなりたいって。思ってる。」

ニノは俺の目をジッーと見つめてくる。

本当かどうか確かめてるんだな。

「ニノはどう思ってるの?学生同士だけの遊びだと思ってる?」

目を反らさずにきちんと、伝えなきゃ。

ニノは首を左右に振る。

フゥと息を吐いて、俺をまた見て。微笑む。

そう、この顔。

「好きだよ。ずっと、これからも。」

ニノの左手の薬指にキスをする。

「…っぁ…」

そんな声出すなんて反則!

「感じちゃう?」

「もぅ!バカ!」

これからも俺たちはずっと一緒。


「相葉さんっ!」

立ち上がって帰ろうとリュックに手をかけたら名前を呼ばれた。

振り返ったらニノからキスが。

「んっっっ!」

最後に唇を上から下からペロリと舐められて
クチュっと音を立ててニノは俺から離れた。

「早く、帰ろ?」

続きはこれから、俺の部屋で。

そういうことだよね?ニノ。

「待ってって!」

必ず、絶対に俺の将来の夢を叶えてみせる。





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