僕は君を連れてゆく
第40章 沼
―said M
大野智。
同じクラスになるまで名前を知らなかったし、
顔も見たことあったかな?という程度だった。
なんの部活にも所属してなくてクラスの中でも静かなやつだった。
授業中も寝てることが多くて。
先生からの呼び出しもしょっちゅうだ。
顔にかかる前髪と少し明るい茶色の髪色が
太陽に当たってはいつもキラキラしてた。
俺は。
顔は悪い方じゃないと思う。
友達もたくさんいる。
勉強も部活も上位でいられるように努力してる。
誰かから、頼られることを嬉しく思う。
困ってる人を見たら、ほっておけない。
そんな、性格なんだ。
そんな俺が先生から頼まれ事をした。
それが大野との始まりだった。
「松本くん!合唱コンクールで歌う、自由曲、決めてほしいんだけど?」
音楽の橋本先生はスタイルが良い。
それを強調するように今日も胸元を開けた白いブラウスにタイトなスカートをはいている。
「わかりました。」
「あともう一人、声かけてあるの。その子と選んでくれる?」
「誰ですか?」
もったいぶるような、遠慮がちな言い方にこれは名誉なことではなくて、限りなく面倒なことを押し付けられたんだと分かる。
「大野くん。あの子、単位足りないのよ。ピアノ弾いてもらうことと練習を休まないってことで単位をあげることで担任の中居先生と話がまとまったの。」
「そうですか。それなら、一人でやらせればいいんんじゃないですか?」
「うーん。そうなんだけどさ…おもり役が必要なのよ。」
「……わかりました。決まったら、俺はもう必要ないですよね?」
橋本先生の胸元をきちんと頭に焼き付け。
じゃぁ、よろしくね。とウィンクして去っていく後ろ姿。左右に揺れるお尻もきちんと見逃さない。
物でも落として拾ってもらえば良かったとあとから思う。
おもり役。
しかも、大野の。
これはかなり面倒なことになりそうだ。
大野智。
同じクラスになるまで名前を知らなかったし、
顔も見たことあったかな?という程度だった。
なんの部活にも所属してなくてクラスの中でも静かなやつだった。
授業中も寝てることが多くて。
先生からの呼び出しもしょっちゅうだ。
顔にかかる前髪と少し明るい茶色の髪色が
太陽に当たってはいつもキラキラしてた。
俺は。
顔は悪い方じゃないと思う。
友達もたくさんいる。
勉強も部活も上位でいられるように努力してる。
誰かから、頼られることを嬉しく思う。
困ってる人を見たら、ほっておけない。
そんな、性格なんだ。
そんな俺が先生から頼まれ事をした。
それが大野との始まりだった。
「松本くん!合唱コンクールで歌う、自由曲、決めてほしいんだけど?」
音楽の橋本先生はスタイルが良い。
それを強調するように今日も胸元を開けた白いブラウスにタイトなスカートをはいている。
「わかりました。」
「あともう一人、声かけてあるの。その子と選んでくれる?」
「誰ですか?」
もったいぶるような、遠慮がちな言い方にこれは名誉なことではなくて、限りなく面倒なことを押し付けられたんだと分かる。
「大野くん。あの子、単位足りないのよ。ピアノ弾いてもらうことと練習を休まないってことで単位をあげることで担任の中居先生と話がまとまったの。」
「そうですか。それなら、一人でやらせればいいんんじゃないですか?」
「うーん。そうなんだけどさ…おもり役が必要なのよ。」
「……わかりました。決まったら、俺はもう必要ないですよね?」
橋本先生の胸元をきちんと頭に焼き付け。
じゃぁ、よろしくね。とウィンクして去っていく後ろ姿。左右に揺れるお尻もきちんと見逃さない。
物でも落として拾ってもらえば良かったとあとから思う。
おもり役。
しかも、大野の。
これはかなり面倒なことになりそうだ。