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僕は君を連れてゆく

第6章 ☆気象戦隊☆ARASHIレンジャー☆part2

―グリーンside―

俺はいつも言われていた。

人に優しくしなさい。たくさん泣いて笑いなさい。
そして、人を信じなさい。

疑うのではなく、信じなさいって。母ちゃんも父ちゃんも言ってた。

だけど、ヒガシさんの話を聞くと、そういうわけにもいかないみたいで…

悲しいなって単純に思った。

俺みたいなやつが、俺が何か役に立てるのかな?

ここで、出会ったのもきっと運命なんだと思う。

「ヒガシさん。このアイテム。どうやって使うんですか?」

おおちゃんが外していたアイテムをもう一度腕にはめた。

「これは、ARASHIレンジャーに変身するときの必要なものだ。この画面をタッチしてからダイヤルになっているから右に回す。」

言われた通りにやってみる。

画面をタッチしたらキラっとグリーンに光って、ダイヤルを回したら、そこからブワっと風と光が俺を包んで…

「芽吹く緑、ARASHI、グリーン!」
と、足を開いて立ち、左手は腰に右手をグッと握り天に突き上げた。

俺を包んでいた風と光がゆっくりと静まり、柔らかく暖かいなんとも言えない空気が漂った。

「…すごい…身体中に力が…どんどん沸いてくるような気がする…」

回りを見たらみんなも同じように変身していた。

「ヒガシさん!なんか、力がすごいんだけど…今なら何でも倒せる気がする…」

翔ちゃん!俺もおんなじ気持ちだよ!

「このスーツ、暖かい。それに凄い軽い。」

「潤くん、そこばっかりだね…大野さん?起きてる?」

相変わらず、おおちゃんは口数が少なくて…

「この腕輪すげぇな…」

「腕輪って…あんた、なに時代の人よ…」

ニノとおおちゃんに流れる独特の空気。

「ニノ…」

思わずその腕を掴んだ。

「イエロー!」

掴んだ腕はとても細かった。

「変身したら、俺はイエローだよ?」

「ニノ…」

「なによ…」

「俺が、俺が守るからっ!ニノのこと。」

抱き締めたい。

そんなことを思った。

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