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僕は君を連れてゆく

第47章   OTR  from.BB

「おい、貴様こそなんなんだ、その態度は。てめぇの息子が俺の腕を縛ったんだろう?まずはうちの息子が失礼なことを致しました、って言うもんじゃないのか?こんなとこに何も聞かされず勝手に連れてこられたんたぞ?貴様こそ、何様だ!!!」

頭に血がのぼり次から次へと言葉が出てくる。

「何がきっかけで親子の関係が崩れたのか知らねぇけどな、よそを巻き込むんじゃねぇ!迷惑だ!父親のくせに息子の処理も出来ねぇんだな…奥さんもやんなるだろ?たいした、給料もらってないんだろ?やりくりしてやってんのに偉そうに腹立つんだよ!このおおバカ野郎!!」

「なんで、お前にそんなこと言われなきゃならないんだ!人の家庭に首を突っ込むな!」

「突っ込みたくねぇのにここに俺を連れてきたのはてめぇのバカ息子だ!よく考えろ!父親がしっかりしてればなこんなバカな息子になんてならねーんだよ!」

「俺だけが悪いのか?こんなに真面目に働いてるに、なんで俺ばかり責められるんだ」

「その態度が気にくわないんだよ!働いてる奴がえらいのか?金稼いでくればえらいのか?お前が毎日、飯を食えるのは飯を作るしか脳のないお前の嫁がいるからだろっ、誰がえらい、えらくないとか、そんなことでしか人をみることが出来ないから、妻からも息子からも会社からもウザがられんだよ」

父親は崩れるように膝をついて泣き出した。

「おい!バカ息子!早くこれとれよ!」

声を荒げたせいで喉が潰れた。

しかも変な体勢で話続けたせいで体のあちこちが痛い。


「うるせぇな…こんなことしちゃったんだからこのまま帰せるわけねぇだろ」


拳を振りかざしてきた。

マジかっ!

目を閉じた。


ドサっと俺の前で誰かが倒れた。

目を開けたら父親が倒れていた。

「あなたっ」
殴られた父親見て母親は気を失ったようだ。

「うっ…痛っ」

頬を抑え立ち上がる父親。

「な、なんだよ、カッコつけてんじゃねぇよ」

「これ以上、罪を重ねるわけにはいかないだろ…」

父親は俺の手首にかかる紐をほどいた。

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