
僕は君を連れてゆく
第47章 OTR from.BB
なにも聞かず、連れて帰ってきてしまった。
今日こそは、なんて意気込んでいたけど。
握り返された小さい手のその力強さに、改めて
ニノは男で、俺も男で。
男同士で付き合うということ、その先を望むということの難しさを感じたんだ。
ニノは昔から女の子みたいに細くてからかわれた、なんて言ってたけどきっと、悔しくて仕方なかったはずだ。
それが、身の危険を感じるようなあんなことをされて…
「俺、夕飯、作るからさニノ、シャワー入ってきちゃえば?」
キッチンのカウンターのスツールに腰を下ろしたニノに言う。
「え?俺も手伝うよ」
と、キッチンに入ってきて俺のとなりで手を洗う。
「でもさ…あんな…その…」
体液をかけられたんだ…絶対に気持ち悪いはず。
そう思って、先に綺麗になってほしくて言ったんだけど、それは伝わらず、
「汚い?」
「え?」
「こんな汚い俺じゃ、もう嫌になっちゃった?」
鍋にお湯をかけてブクブクと沸騰してる音に、蛇口をひねったまま水道水が流れシンクに当たる音がする。
「なに、言って…」
「相葉だって、同じでしょ?俺とシタイんじゃないの?だって、顔射とか言ってたじゃん。シタイんでしょ?」
ニノはうつむいたまま。
「ごめん、変なこと言って、先にシャワー借りる」
と水を止めて風呂場へ向かう。
「……」
こんな、汚い俺?
俺も同じ?
顔射?
バタンとお風呂場のドアが閉まった。
「ンな訳、ねぇーだろっ!」
拳をギュツと握ってニノを追いかける。
お風呂場のドアを開けたらニノは、泣いてた。
「…くんなっ」
「ニノ…」
「見んなよ、出てけっ」
「ニノ…ごめ、俺」
「出てけって」
俺を外に出そうとするその手首に赤いアザが…
「…ごめん、本当にごめん」
白いTシャツ姿のニノを抱き締めて後頭部を撫でる。
「うっ、うっ、うっ…バカ…」
「ごめん、ごめんね」
「怖かったよ…うっ、うっ…一人にしないって言ったじゃん」
そうだ、そう誓ったのに…
先に一人で入れなんて…
「ニノ…あんな男に触られたから気持ち悪いだろうなって思ってシャワーって言ったんだ」
「わかってる…でも…」
「それにっ、俺だって…我慢できる自信ないよ…ニノと裸でなんて、怖い思いをもう、させたくないんだ」
俺の気持ち、伝わる?
今日こそは、なんて意気込んでいたけど。
握り返された小さい手のその力強さに、改めて
ニノは男で、俺も男で。
男同士で付き合うということ、その先を望むということの難しさを感じたんだ。
ニノは昔から女の子みたいに細くてからかわれた、なんて言ってたけどきっと、悔しくて仕方なかったはずだ。
それが、身の危険を感じるようなあんなことをされて…
「俺、夕飯、作るからさニノ、シャワー入ってきちゃえば?」
キッチンのカウンターのスツールに腰を下ろしたニノに言う。
「え?俺も手伝うよ」
と、キッチンに入ってきて俺のとなりで手を洗う。
「でもさ…あんな…その…」
体液をかけられたんだ…絶対に気持ち悪いはず。
そう思って、先に綺麗になってほしくて言ったんだけど、それは伝わらず、
「汚い?」
「え?」
「こんな汚い俺じゃ、もう嫌になっちゃった?」
鍋にお湯をかけてブクブクと沸騰してる音に、蛇口をひねったまま水道水が流れシンクに当たる音がする。
「なに、言って…」
「相葉だって、同じでしょ?俺とシタイんじゃないの?だって、顔射とか言ってたじゃん。シタイんでしょ?」
ニノはうつむいたまま。
「ごめん、変なこと言って、先にシャワー借りる」
と水を止めて風呂場へ向かう。
「……」
こんな、汚い俺?
俺も同じ?
顔射?
バタンとお風呂場のドアが閉まった。
「ンな訳、ねぇーだろっ!」
拳をギュツと握ってニノを追いかける。
お風呂場のドアを開けたらニノは、泣いてた。
「…くんなっ」
「ニノ…」
「見んなよ、出てけっ」
「ニノ…ごめ、俺」
「出てけって」
俺を外に出そうとするその手首に赤いアザが…
「…ごめん、本当にごめん」
白いTシャツ姿のニノを抱き締めて後頭部を撫でる。
「うっ、うっ、うっ…バカ…」
「ごめん、ごめんね」
「怖かったよ…うっ、うっ…一人にしないって言ったじゃん」
そうだ、そう誓ったのに…
先に一人で入れなんて…
「ニノ…あんな男に触られたから気持ち悪いだろうなって思ってシャワーって言ったんだ」
「わかってる…でも…」
「それにっ、俺だって…我慢できる自信ないよ…ニノと裸でなんて、怖い思いをもう、させたくないんだ」
俺の気持ち、伝わる?
