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僕は君を連れてゆく

第47章   OTR  from.BB

Tシャツにスウェット姿で二人でビールを飲んで。

テレビのお笑い番組見て笑って。

俺が作った、チャーハンをお米一粒も残さずに食べてくれた。

「料理、上手なんだね」

「毎日、外食はさすがに出来ないからね」

俺なら食べずに寝ちゃいそう、なんて言うから、
「じゃあ、俺が毎日、作ってあげる」なんて言ってしまい。

「あっ、別に深い、意味はなくて…いや、でもいずれは」

「ウフフ」

「あぁ~、もう、なんでカッコよく決められないかなぁ」

「ウフフ、ご馳走さま」

スプーンを置いたニノが食器を持ち立ち上がる。

「あ、俺が、」

「作ってくれたお礼」

と、お皿、グラス、フライパン、全部洗ってくれた。

ニノが洗ってる間、このあとどうやって誘えばいいのか考えていて。

「…ね、ね、起きて」

寝ちゃってらしい、なんてバカなんだ俺は。

「疲れてるだろ?寝ようよ」

「いや、でも…」

「寝室、は…隣?」

「え、あ、うん」

「じゃ、先に行ってるから」

と、部屋に入っていってしまった。

置いてけぼり…

歯磨きをしてトイレに行って手を洗って…

よし、大丈夫!!!

寝室のベットサイドにあるライトが着いてて、その光が目を閉じるニノの顔に当たっていた。

可愛い顔。
大好きな顔。

静かに近づくと寝息が聞こえる。

布団をめくり隣に入り込む。

暖かい。

誰かと一緒にベッドに入るなんて、久しぶりで。

その温もりに俺の心が緩んでるのがわかる。

後ろからニノを抱き締める。

俺と同じ香りのする体はやっぱり暖かくて。

「先に寝ちゃうなんて…次は寝かせないぞ…」

見えるうなじにくぢけた。

「愛してる…かず…」

俺も目を閉じた。



まさか、ニノが起きてたなんて知らなくて。



「俺も…」

「へ?」

寝てると思っていたニノは起きてた。

起きてベッドの上であぐらをかいた。

慌てて俺も起き上がる。

「相葉、今日は助けてくれてありがとう」

恥ずかしそうにうつむきながら言った。






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