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僕は君を連れてゆく

第47章   OTR  from.BB

この、なんとも言えない気持ち。

達成感?充実感?
どれもあっているような、違うような。

かずの中に俺のがピッタリと密着しているこの感覚。

嘘をつくのが苦手で隠し事が出来ない俺はニノを好きになってから、やっぱり、みんなにすぐにバレてしまった。

ニノにはなかなか気づいてもらえなかったけど。

恋人として扱う、それを女の変わりとか、女みたいにって思われるのが嫌で、なるべくいつも通りに振る舞った。

だけど、それは間違いだった。

大切にしたい、もっと、愛したいって素直に示せばよかった。

俺たちの先に何があるのか。

ニノの不安は分かっていた。

俺らが踏み出したこの恋はまだ、テレビで騒がれるようなことで。
隠すことがいいことなのか、公にすることがいいことなのか、まだ意見が分かれるところにいる。

体を繋げることだけが愛を確かめる方法ではないことは分かっている。

でも、ニノは言ってくれた。

「この先がどんなか」

愛を確かめる方法がこの世にはたくさんあって、その一つが体を繋げることなら、ニノと、二人で進みたい。



「すごいね…」

「ん?」

「俺の中に相葉が…」

汗で張りついた前髪をそっと撫で付けるとニノはふわりと笑う。

「あっ!」

ニノがちょっと、動くだけでキュウキュウと俺を絞めつける。

「動いていい?」

「うん、」

ヌチュヌチュと俺らを繋ぐ音と、ニノの唇から発する声が部屋に響く。

「あ、んぁ、あ、っつ、あん、あい、ば」

枕を掴み体を揺さぶりに耐える。

「んっ、んっ、ニノっ」

「あい、ば、ぁん、ぁん、好き」

「うん、俺も」

「んぁ、んぁ、あん、あ、あい、ばっ」

繰り返し呼ばれる名前。

愛しくて、愛しくて、その唇を塞ぐ。

「んっ、ふぁ、」

「っつ、」

ピクン、ピクンと足が突っ張り俺の腹を濡れた。

その締め付けに俺もニノの中に熱を吐き出した。

「くっ…」

「あ、あい、ば…」

この気持ち。
満たされるこの気持ち。

「かず、好きだよ…」

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