僕は君を連れてゆく
第50章 こんなにも
「翔、俺、もう出るからな」
起きてきたばかりの俺に声をかけてくる。
「なぁ、翔の誕生日はさ、いつものとこ予約したから」
チラリと目線をやれば姿見に全身を写しネクタイをしめてるところだった。
「別にいいのに…」
「なんで?せっかくじゃん。みんなで集まろ」
鞄を持ち俺の前を通る。
「じゃあ」
パタンと閉まったドアを見て、
ふぅーと息を大きく吐く。
テーブルにはプレートに乗った朝食があって、
そのとなりにはお弁当箱が。
テレビをつけるといつも通り天気予報が始まる。
窓を見れば雲一つない青空で天気予報が当たってることを表してる。
キッチンに行き逆さまのマグカップをとりセットされたコーヒーメーカーのスイッチを入れる。
コポコポと音がしてコーヒー豆のいい香りが広がる。
出来上がったコーヒーをマグカップにうつし
またテーブルに戻る。
コーヒーを一口飲んだら、占いコーナーが始まる。
自分の運勢を見るためではない。
アイツの、今日の運勢はどうだろう。
こんな風に見てるなんて、知らないだろ?
「運命の人に、出会える………」
ラップをとりハムエッグを食べた。
「うまっ」
いつもと同じ、朝。
いつもと同じ、朝食。
だけど、また、俺は歳をとる。
お前に追い付く。
「運命の人……ね…」
滅多に鳴らない携帯が鳴った。
画面には“JUN”の文字。
「どした?」
忘れ物をしたから出来るなら届けて欲しいと。
「わかった、行くよ」
潤と同居して一年半がたった。
起きてきたばかりの俺に声をかけてくる。
「なぁ、翔の誕生日はさ、いつものとこ予約したから」
チラリと目線をやれば姿見に全身を写しネクタイをしめてるところだった。
「別にいいのに…」
「なんで?せっかくじゃん。みんなで集まろ」
鞄を持ち俺の前を通る。
「じゃあ」
パタンと閉まったドアを見て、
ふぅーと息を大きく吐く。
テーブルにはプレートに乗った朝食があって、
そのとなりにはお弁当箱が。
テレビをつけるといつも通り天気予報が始まる。
窓を見れば雲一つない青空で天気予報が当たってることを表してる。
キッチンに行き逆さまのマグカップをとりセットされたコーヒーメーカーのスイッチを入れる。
コポコポと音がしてコーヒー豆のいい香りが広がる。
出来上がったコーヒーをマグカップにうつし
またテーブルに戻る。
コーヒーを一口飲んだら、占いコーナーが始まる。
自分の運勢を見るためではない。
アイツの、今日の運勢はどうだろう。
こんな風に見てるなんて、知らないだろ?
「運命の人に、出会える………」
ラップをとりハムエッグを食べた。
「うまっ」
いつもと同じ、朝。
いつもと同じ、朝食。
だけど、また、俺は歳をとる。
お前に追い付く。
「運命の人……ね…」
滅多に鳴らない携帯が鳴った。
画面には“JUN”の文字。
「どした?」
忘れ物をしたから出来るなら届けて欲しいと。
「わかった、行くよ」
潤と同居して一年半がたった。