
僕は君を連れてゆく
第50章 こんなにも
智が俺の中から出ていく。
「翔くん…」
寄せる唇に自分のを重ねた。
まだまだ、疼く体はもっと、もっとって快楽を
求めてる。
「もう、ダメだ…」
「なんで?まだ、足りないでしょ?」
「ダメなんだよ、俺たちは」
うちの家系は皇室の血を受け継いだΩで。
それの相手となるα、つまり番(ツガイ)は日本国家が決めることになってる。
それを知ったのが、初めて発情期がきた16歳だった。
祖父、父、母、みんなが俺に訪れた発情期に
拍手し喜び、パーティーまで開催された。
俺は疼く体を薬で抑えて、パーティーに参加し
俺の舐めるように見るαたちの好奇の目を今でも覚えている。
それから出会ったのが智だった。
柔らかい智の表情、透き通る声。
すべてに惹かれていった。
止めることのできない感情。
おさえつけることの出来ない感情。
智もまた、世界でも有名な画家を祖父に持つ家に生まれていた。
狭い、狭い世界しか知らない俺たちは、結ばれたんだ。
だけど、それは歓迎のされないものだった。
家から離れても必ず見つかる。
俺がその血を受け継いだものだと分かれば
職場から投げ出された。
ずっと、干渉されてきた。
そして、父に言われた。
互いを求めあうのは、似たような境遇だからで
それは本物ではないと。
智との関係を絶たないと、大野家に圧力をかけると。
智の書く絵。
智の歌う声。
それを失うことになってしまったら…
だから、適当な理由をつけて別れを告げた。
「俺がどんな思いで…」
「分かってる…でも、好きなんだ…翔くんが」
俺たちは泣いて、また求めあった。
智の中はとても熱くて、心地よかった。
「俺も好きだ…」
泣きじゃくる俺の頭を智はずっと撫でてくれていた。
「翔くん…」
寄せる唇に自分のを重ねた。
まだまだ、疼く体はもっと、もっとって快楽を
求めてる。
「もう、ダメだ…」
「なんで?まだ、足りないでしょ?」
「ダメなんだよ、俺たちは」
うちの家系は皇室の血を受け継いだΩで。
それの相手となるα、つまり番(ツガイ)は日本国家が決めることになってる。
それを知ったのが、初めて発情期がきた16歳だった。
祖父、父、母、みんなが俺に訪れた発情期に
拍手し喜び、パーティーまで開催された。
俺は疼く体を薬で抑えて、パーティーに参加し
俺の舐めるように見るαたちの好奇の目を今でも覚えている。
それから出会ったのが智だった。
柔らかい智の表情、透き通る声。
すべてに惹かれていった。
止めることのできない感情。
おさえつけることの出来ない感情。
智もまた、世界でも有名な画家を祖父に持つ家に生まれていた。
狭い、狭い世界しか知らない俺たちは、結ばれたんだ。
だけど、それは歓迎のされないものだった。
家から離れても必ず見つかる。
俺がその血を受け継いだものだと分かれば
職場から投げ出された。
ずっと、干渉されてきた。
そして、父に言われた。
互いを求めあうのは、似たような境遇だからで
それは本物ではないと。
智との関係を絶たないと、大野家に圧力をかけると。
智の書く絵。
智の歌う声。
それを失うことになってしまったら…
だから、適当な理由をつけて別れを告げた。
「俺がどんな思いで…」
「分かってる…でも、好きなんだ…翔くんが」
俺たちは泣いて、また求めあった。
智の中はとても熱くて、心地よかった。
「俺も好きだ…」
泣きじゃくる俺の頭を智はずっと撫でてくれていた。
