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僕は君を連れてゆく

第50章 こんなにも

亮は髭を剃った。

「髭、剃ったの?」

ベッドでキスを交わしながら、気になったから
聞いてみる。

「う~ん?」

「あ、んっ」

「あった方がいい?」

答えようとすると、亮は俺の体中にキスをしたり、
指を体に這わせてくる。

「あっ、んっ」

もう、返事することもままならない。

亮が左足を持ち上げ、くるぶしからふくらはぎにキスをされる。

触れて欲しいソコを避けながら、足の付け根に吸い付いてくる。

「ね、亮」

「可愛い…」

ゆっくりと解されるソコ。

「あ、ぁ、あん、んぁ」

「すごく、熱い…発情期のときみたいにグショグショ…」

「もう、ね、挿れて?」

浅く突かれながら、亮の顔を見つめる。

「潤くん…」

「亮…」

グンっと、亮が腰をひいて勢いのままに俺を突く。

「あぁぁ、」

肌のぶつかる音、繋がるソコから聞こえる音。

目の前がチカチカする。

「りょ、あ、ダメ。イクっ」

「待って、まだ、ダメ」

「なん、で?あ、ぁ、ぁ、ん、ん」

「凄いよ、潤くっん!出していい?」

「噛んでっ、亮っっ」

全身に力が入り、一瞬で体も心も満たされ、
すぐに全身の力が抜けた。

亮が俺を抱き締める。

「潤くん…潤…愛してる」

このときだけ、呼び捨てにされる。

それも心地よい。

「俺も…」

噛まれたうなじを亮がなぞる。
そして、薬指にキスをされた。









「松本くんと錦戸…くんだっけ?いい雰囲気だったね」

並んで歩く帰り道は俺が思っていたよりもずっと暖かい。

手を繋ぎたい。

でも、智はポッケに手を突っ込んで歩いてる。

「なに?」

「ううん。いいよね、あの二人…潤のこと幸せにしてくれるよ、錦戸くんなら」

「言ってみ?」

「なにを?」

「今、考えてること」

俺に何を言わそうとしてるんだ?

「じゃぁ、俺が」

俺の右手を握り智のポッケにそのまま入った。

「こうでしょ?」

「智…」

暖かい。
この人の隣はこんなにも暖かい。

「早く帰ろう」

そう言った智の瞳は熱く、潤んでいた。



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