僕は君を連れてゆく
第51章 左斜め上
うわぁ…
嘘でしょ…
ドクンと心臓が動いて途端に早くなる。
「じゃぁ、雅紀の家行こう?」
翔ちゃんが雅紀に向けて言う。
「え?なに?なんの話?」
「勉強しようって話になってさ」
雅紀を真ん中にして潤くんと翔ちゃんは歩き出した。
俺は三人の後ろをゆっくり歩いてついていく。
なかなか、おさまらない心臓の拍動に動揺して、
さらに早くなる。
「ニノはよく行くんだ?」
「ニノとはお泊まりする仲だよね?」
「ふっ、深い、意味なんてないからなっ」
「深い?なに、想像してんだよ」
話を聞いてなくて、お泊まりという言葉が頭に急に飛び込んできて不釣り合いな声をだした。
そして、またもや、ニヤリと笑う潤くんに突っ込まれたんだ。
「なんも、そーぞーしてねぇよっ!!俺は今日、パス!帰る!」
三人を追い抜いて小走りにその場を離れる。
たまたま、停留所にいたバスに乗り込んだ。
窓から下の歩道を見下ろすと三人が前方を指差しながら何か話している。
運転席の方に目をやると、運転手がこちらを見ていて、「これは回送だよ」と言ってきた。
そして、俺はまた三人の前に戻ってきた。
「いやぁ~!今年、初笑いだわ~」
「珍しいよなぁ、ニノがあんなに慌てるなんて」
三人は俺の前であーでもない、こーでもないと俺の話をしてて、とゲラゲラ笑ってる。
前を歩くイケメン三銃士を恨みがましく見やる。
くっそう!
俺らしくない!
まだ、始まったばかりの今年。この話題でずっと、笑い者にされるんだと思うと、猫背な背中がどんどん丸くなっていく。
深く、長いため息が出た。
嘘でしょ…
ドクンと心臓が動いて途端に早くなる。
「じゃぁ、雅紀の家行こう?」
翔ちゃんが雅紀に向けて言う。
「え?なに?なんの話?」
「勉強しようって話になってさ」
雅紀を真ん中にして潤くんと翔ちゃんは歩き出した。
俺は三人の後ろをゆっくり歩いてついていく。
なかなか、おさまらない心臓の拍動に動揺して、
さらに早くなる。
「ニノはよく行くんだ?」
「ニノとはお泊まりする仲だよね?」
「ふっ、深い、意味なんてないからなっ」
「深い?なに、想像してんだよ」
話を聞いてなくて、お泊まりという言葉が頭に急に飛び込んできて不釣り合いな声をだした。
そして、またもや、ニヤリと笑う潤くんに突っ込まれたんだ。
「なんも、そーぞーしてねぇよっ!!俺は今日、パス!帰る!」
三人を追い抜いて小走りにその場を離れる。
たまたま、停留所にいたバスに乗り込んだ。
窓から下の歩道を見下ろすと三人が前方を指差しながら何か話している。
運転席の方に目をやると、運転手がこちらを見ていて、「これは回送だよ」と言ってきた。
そして、俺はまた三人の前に戻ってきた。
「いやぁ~!今年、初笑いだわ~」
「珍しいよなぁ、ニノがあんなに慌てるなんて」
三人は俺の前であーでもない、こーでもないと俺の話をしてて、とゲラゲラ笑ってる。
前を歩くイケメン三銃士を恨みがましく見やる。
くっそう!
俺らしくない!
まだ、始まったばかりの今年。この話題でずっと、笑い者にされるんだと思うと、猫背な背中がどんどん丸くなっていく。
深く、長いため息が出た。