僕は君を連れてゆく
第52章 偏愛
食事を終えて二人でソファーに並んで座る。
と、潤がソファーから降りて俺の足の間に体をいれてきた。
背中をソファーにつけて俺の両方のふくらはぎに手のひらを添えた。
「なっ」
潤の指先はひんやりとしてて。
足をうごかそうとしたけど、動かしたら
潤を蹴ってしまうとか…
そんなことを一瞬、思って、足を動かすのを躊躇ったら潤はズルズルとソファーの背もたれから体を下にズラしていって。
「あっ、潤…」
「智のここのヒラメ筋…最高なんだよ」
と呟いて俺のふくらはぎに口付けた。
なんだよ、ヒラメ筋って…
膝の裏からアキレス腱までを潤の手のひらが何度も往復する。
くすぐったくて。
くすぐったくて。
でも、それが意図をもって動き出して。
「あっ…潤…」
「ずっと、触ってたい…」
「ね、もう良くない?」
「まだ、だって久しぶりだもん…」
あれから1時間近く俺のふくらはぎを触り続ける。
「この形が…」
「この硬さが…」
と、呟いては俺のふくらはぎに口づけては触る。
ゾワゾワとのぼってくるなんもと言えない恥ずかしさと、触られること、キスをされることを気持ちいいと思ってしまってることと。
視覚から入ってくる潤の指先がアキレス腱をなぞること。
聴覚からはアキレス腱からふくらはぎを舐める水音。
すべてが快感となっている。