
僕は君を連れてゆく
第53章 ミモザイエロー
Masaki
「宮崎さん、これありがとね」
「…ハンカチ…と、おやつ?」
「もし嫌いだったら誰かにあげて、一応、お礼」
この間、借りたハンカチと一緒にコンビニで買った季節限定のプリンを渡した。
「わざわざ…好きです、これ。美味しいですよ」
「そうなんだ、じゃぁ、俺も帰り買って帰ろうかな」
コンビニの袋を覗いて宮崎さんは驚いていて。
「相葉さんって、すごく、気を使える方なんですね」
「気を使うっていうか…お礼だから」
「でもこんなこと普通しませんよ」
「そうなのかなぁ」
「嬉しいです…すごく」
見つめられてる。
「なに?なに?」
翔ちゃんが会話に入ってきた。
「今、相葉さんからおやつ頂いたんです」
「へぇ~、やるね」
「やるねって…普通でしょ?あっ、この間遅くなって彼氏に怒られなかった?」
「まぁ…」
「ごめんね、マジで」
「宮崎さんの彼氏、怖いの?」
翔ちゃんは宮崎さんに彼氏についてあれこれと質問してる。
「相葉さんみたいな人が彼氏だったらな」
「えっ?!」
「なんだよ~!!それ!俺、お邪魔じゃん」
翔ちゃんは俺の背中をトントンと叩いてこの場から離れた。
「えっ…と…」
「冗談じゃないです」
「……俺、付き合ってる人いるって言ったよね」
「分かってます。でも!こうやって優しくされると期待しちゃいます」
「優しくって…」
「私のこと、考えてみてくれませんか?」
「……」
「こんなところで言うことじゃないのはわかってます。でも、今だって思ったから…」
こんなに、真剣に自分の気持ちをぶつけてくる宮崎さんには申し訳ないのだけれど。
宮崎さんの言葉は右から左に流れていって、
和との毎日のことを考えていた。
考えなくたって、答えは出てる。
俺には和しかいない。
「あのさ、俺、「これ、頂きますね!」」
宮崎さんは俺の返事を聞かずにデスクに戻っていった。
「宮崎さん、これありがとね」
「…ハンカチ…と、おやつ?」
「もし嫌いだったら誰かにあげて、一応、お礼」
この間、借りたハンカチと一緒にコンビニで買った季節限定のプリンを渡した。
「わざわざ…好きです、これ。美味しいですよ」
「そうなんだ、じゃぁ、俺も帰り買って帰ろうかな」
コンビニの袋を覗いて宮崎さんは驚いていて。
「相葉さんって、すごく、気を使える方なんですね」
「気を使うっていうか…お礼だから」
「でもこんなこと普通しませんよ」
「そうなのかなぁ」
「嬉しいです…すごく」
見つめられてる。
「なに?なに?」
翔ちゃんが会話に入ってきた。
「今、相葉さんからおやつ頂いたんです」
「へぇ~、やるね」
「やるねって…普通でしょ?あっ、この間遅くなって彼氏に怒られなかった?」
「まぁ…」
「ごめんね、マジで」
「宮崎さんの彼氏、怖いの?」
翔ちゃんは宮崎さんに彼氏についてあれこれと質問してる。
「相葉さんみたいな人が彼氏だったらな」
「えっ?!」
「なんだよ~!!それ!俺、お邪魔じゃん」
翔ちゃんは俺の背中をトントンと叩いてこの場から離れた。
「えっ…と…」
「冗談じゃないです」
「……俺、付き合ってる人いるって言ったよね」
「分かってます。でも!こうやって優しくされると期待しちゃいます」
「優しくって…」
「私のこと、考えてみてくれませんか?」
「……」
「こんなところで言うことじゃないのはわかってます。でも、今だって思ったから…」
こんなに、真剣に自分の気持ちをぶつけてくる宮崎さんには申し訳ないのだけれど。
宮崎さんの言葉は右から左に流れていって、
和との毎日のことを考えていた。
考えなくたって、答えは出てる。
俺には和しかいない。
「あのさ、俺、「これ、頂きますね!」」
宮崎さんは俺の返事を聞かずにデスクに戻っていった。
