僕は君を連れてゆく
第56章 アラパラッチ
今日も私は退社後、ある店の前を通る。
そこは嵐が最後に集まってご飯を食べた店。
その後、この店に訪れたメンバーは一人もいない。
他の店でメンバー同士がご飯を食べる事があったとは話には聞いたが、大野くんと櫻井くんの食事をたまたま目撃したのを最後にパッタリとそれもなくなった。
そしてそれが大野さんを捉えた最後の記事だった。
けど、それは仕方がないと思う。
今は当たり前だが嵐としてでなく、個々での活動になっている。
それぞれのプライベートの過ごし方も変化し、集まる機会がないのかもしれない。
だからこそ、私はここに来ている。
編集長は口癖の様に言っていた。
『嵐が集まるならここしかない』
『嵐がここに集まった時が嵐が再始動する時』
そう断言し、編集長になるまで毎日欠かさずにここに通っていた。
そんな事、ある訳ないって思ってた。
でも嵐ファンになった今ならそれを信じる事ができる。
だから私は編集長の意思を勝手にだけど継ぎ、ここに通っている。
あれ?
何かドアに貼ってある。
『本日は貸し切り』と書かれた張り紙。
もしかしたら……もしかするかもしれない。
私は来るかもしれないその時を待って、ドアにカメラのレンズを向けてジッと待った。
カランカラン…
ドアの開く音と同時に、一人……また一人と店から出てくる。
その人数の合計は……5人。
「いやー、食った食った」
「当たり前です。相葉さん、食い過ぎだから」
「ニノは逆に食べてなかったね。もしかしてダイエット?」
「そういう翔さんもお酒控えてたね。やっぱり浮腫み防止?」
「それに比べると、松潤は飲み過ぎ」
「それを言うならリーダーはマグロばっか食いすぎ」
聞こえてきた会話はまさに『嵐らしい』会話だった。
私は無我夢中でシャッターを切り続けた。
最高の5人の姿を収めるために。
やっと……
やっと待ち続けたこの日がきた。
そして私の耳が最後に大野さんの言葉を拾った。
そこは嵐が最後に集まってご飯を食べた店。
その後、この店に訪れたメンバーは一人もいない。
他の店でメンバー同士がご飯を食べる事があったとは話には聞いたが、大野くんと櫻井くんの食事をたまたま目撃したのを最後にパッタリとそれもなくなった。
そしてそれが大野さんを捉えた最後の記事だった。
けど、それは仕方がないと思う。
今は当たり前だが嵐としてでなく、個々での活動になっている。
それぞれのプライベートの過ごし方も変化し、集まる機会がないのかもしれない。
だからこそ、私はここに来ている。
編集長は口癖の様に言っていた。
『嵐が集まるならここしかない』
『嵐がここに集まった時が嵐が再始動する時』
そう断言し、編集長になるまで毎日欠かさずにここに通っていた。
そんな事、ある訳ないって思ってた。
でも嵐ファンになった今ならそれを信じる事ができる。
だから私は編集長の意思を勝手にだけど継ぎ、ここに通っている。
あれ?
何かドアに貼ってある。
『本日は貸し切り』と書かれた張り紙。
もしかしたら……もしかするかもしれない。
私は来るかもしれないその時を待って、ドアにカメラのレンズを向けてジッと待った。
カランカラン…
ドアの開く音と同時に、一人……また一人と店から出てくる。
その人数の合計は……5人。
「いやー、食った食った」
「当たり前です。相葉さん、食い過ぎだから」
「ニノは逆に食べてなかったね。もしかしてダイエット?」
「そういう翔さんもお酒控えてたね。やっぱり浮腫み防止?」
「それに比べると、松潤は飲み過ぎ」
「それを言うならリーダーはマグロばっか食いすぎ」
聞こえてきた会話はまさに『嵐らしい』会話だった。
私は無我夢中でシャッターを切り続けた。
最高の5人の姿を収めるために。
やっと……
やっと待ち続けたこの日がきた。
そして私の耳が最後に大野さんの言葉を拾った。