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僕は君を連れてゆく

第8章 上下問題

―潤side―

「うしっ!終わった~」

両腕を伸ばして左右に上体を振った。

「仲直りのチュウしたんだ?」

もう、無視!
二宮は無視!

「出来なかったの?」

無視だ!

「だっさっ!」

「ちげぇよ!我慢したんだよっ!」
そういうことにしておこう。
お預けくらったなんて言ったら、また、
なんて言われるかわからないからな。

「なんだ。してないの?」
つまんなーいと椅子に座ってクルクル回りだした。

ムカつくな。

鞄を持って帰ろうとしたら

「自分がされて気持ちいいこと、シテあげればいいんだから。」

二宮を見る。

「正直に伝えて、どこをどうして欲しいか言ってもらいなよ。」

どこを…
どうして…

「舐めてとか、吸ってとか。部長に言わすの。」

あの部長が…

「クるでしょ?」

クるな…

「…」

「帰って一発、抜いておけよ?イれる前に出ちゃったカッコ悪いよ。」

「…だな。」

「素直じゃん!」

やはり、二宮は一枚も二枚も上手だった。

頑張ってね?なんて、背中を押されて…

俺に懇願する部長。

キスしたときのように蕩けた顔で

舐めて…
吸って…

「すげぇな。そりゃ…」

早く帰ろうっと。

翔さんにLINEをして先に自宅に戻ることにした。

スーパーに寄ってワインや食材を買った。

勉強の成果、見せてやる!



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