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僕は君を連れてゆく

第8章 上下問題

―翔side―

潤の部屋。

ベットの上。

何か言いたげな潤なんだけど…

「「あのさ…」」

「翔さんから、「潤からっ…」」

「「その…」」

「「ブハハハハハ!!!」」

言葉が被って、どもって…

なんだよ、俺達。

潤は少し泣いて笑ってる。

たまらなく、愛しい。

涙を拭う腕をとって、指を絡めた。

ゴクリっと喉を鳴らした潤を見上げた。

その顔は今まで見たことないような、熱いもので。

「俺、すげぇ、緊張してる。」

「うん。」

絡めた指に力を込めた。

大丈夫。

俺だって、そう。

「好きだよ…」

潤の顔が近づいてきて…
目を閉じた。

触れた唇は少し、震えていて
それも、同じ。

潤が俺の両脇に手を入れ潤を跨ぐように座らされた。
俺の胸に耳を当てて…

「ドキドキしてる…」

上目使いに言った。

早く…

俺から唇を合わせて、唇を舐めた。

潤の舌が俺の口のなかに入ってきて合わさった。

あ…

もっと…

「じゅん…」

バサッと俺を押し倒した。

俺を見下ろす潤が、顔の横に肘をついて
頭を撫でながらキスをする。

ずっと、ずっと、こうしていたい。

潤の手が俺の胸を撫でる。

Tシャツの上からやわやわと…

「ん…ね…」

「はぁ…なに?」

「ね…」

「言って…聞きたい。」

耳元で優しく囁く。

その、熱い声に混ざる吐息がくすぐったい。

触って…

もっと、ちゃんと。

「触って…」

潤の右の口角が少し上がった。

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