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僕は君を連れてゆく

第58章 この手をのばして


中出しされたソコに指を突っ込み吐き出されたものを掻き出す。


「っう…ん…痛っ…」

指が人よりちょこっとだけ短い俺はいつも全部掻き出すことが出来ない。

明日はお腹も痛いな…

ガチャとドアの開く音が…

「アレ?使ってる…よね…使用中のランプついてなかったけど…」

あぁそうだ。ここはみんなが使うトイレだったんだ…

「ごめ、なさいっ、出ます」

「いや、大丈夫!ハンカチ濡らそうとしただけだから…ってか、お邪魔だった?」

その人もスーツ姿で楽しそうに俺に問いかける。

「………」

「でも、トイレはダメだよ、体痛くしちゃうよ?ってか相手は?」

誰もいないと思って開けたトイレに
一人の服を乱して、尻の穴に指を突っ込んでる男がいて
なのに、なんでこんなに質問が出てくるんだ?
引いてしりもちでもつくもんじゃないの?

恥ずかしくて、恥ずかしくて慌てて下着とズボンをあげる。

「あぁ、いいよ、ゆっくりやってよ」

男はドアを閉めて出ていった。

「はぁ………」

なんなんだ、あの男は。

ケツに指突っ込んでるの見ても平然としてた。

怖っ…

なんなんだ。

いや、怖いなら俺の方が怖いか…

お尻のジンジンもおさまったからトイレから出た。


「あっ、大丈夫だった?」

「えっ?!」

「だって、鍵閉まってないからまた、誰か来て開けちゃうかもしれないから見張ってた」

「見張る…え?!意味わかんない…怖い、怖い」

「何があったかは聞かないけど…お風呂入った方がいいよ?」


大きい手のひらが俺の頭の上にふわりと乗って。

男は、うちにおいで、と言った。








そうして、俺たちは出会った。







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