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僕は君を連れてゆく

第58章 この手をのばして


「はぁい!和くんです!よろしくね?」

俺の前に座る、二人の男性。
雅紀さんの同僚とその人と一緒に暮らしてる男性。

雅紀さんは俺の肩を抱いて、俺を紹介してくれた。

俺も、ポカンだけど、向こうもポカン。

「雅紀さん?驚いてるよ?」

「雅紀、お前、犯罪だぞ?こんな少年を…」

「……」

「いやいや、成人してますから…」

「えっ?」

「ってか、こちらが潤くん?」

「はじめまして、松本潤です。よろしくお願いします」

なんて、礼儀正しい男だ。

「あっ、僕は二宮和也です、よろしくお願いします」

同じように頭を下げた。

それぞれ、自己紹介をしてお酒を飲んで。

って、潤くんはまだ飲めないけど。

「和はね、料理もどんどんうまくなってるんだから」

「そんなこと言ったら潤だって」

雅紀さんと翔さんは俺たちのことで言い合いのような形になっていって…

お酒もどんどん進むせいか声がどんどん大きくなっていく。


「カズの恥ずかしいは好きってことなんだから!」

「潤の嫌だ、は、もっと、してだぞ!」

「ねぇ、ちょっとやめてよ」

「静かにしてよ~」

こうなったら、あの人に電話だ。

「潤くん、大野さんに電話しよ」

「大野さん?」

「雅紀さんの同僚だよ、きっと翔さんのことも知ってるはず!」



「うわ~、出来上がってるな…」

俺たちのSOSに大野さんは、しょうがねぇと来てくれた。

「恥ずかしいことばかり言ってて…」

「俺たちじゃとめられなくて」

「翔ちゃん、相葉ちゃん、店にも迷惑かかるから帰るぞ」

「やらー!もっと飲むぅ」

「言うこと聞かねぇとキスしちゃうぞ 」

「「えっ?!?!」」

「目、覚めたか?」

大野さんは二人をからかいながら俺たちをそれぞれの自宅に送ってくれた。




「カズ!おーちゃんにキスされてない?」

「されてないよ!何言ってんの?」

「本当に?おーちゃんでも許さないよ」

お酒のせいなのか、俺を抱き締める体はとても
熱い。

「ほら、シャワー浴びてきて!」

「カズも、一緒に入ろ?」

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