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僕は君を連れてゆく

第62章 夢の向こう側 MN


「あれ?やっぱり、それ松潤のだったの?」


この間、かずが相葉くんの家に忘れていったパーカーを着ていたことに気がついた。


「そう。Jの。大きいから着やすいの」

「そっかぁ。へ~、そうなんだ。松潤のね~」

「なんだよ」

「ここ」

「ん?」

リーダーが首の後ろをチョンチョンとつついてる。

「赤いよ」

かずが慌てて首筋に手をやって、俺を睨む。

「たまにね…ほんとにたまーにあるよ」

かずの耳はどんどん赤くなって、顔も真っ赤で泣きそうだ。

「Jが謝ってよね、俺はダメっていつも言うのに」

「ごめんなさい」

叫ぶように俺らのことをカミングアウトしたから素直に謝ってしまう。

「いつも…」

「ダメって…」

翔くんとリーダーが同じトーンで喋る。

「確認だけど…二人は…」

「恋人同士なんだよね?」

俺たちは頷いた。

「だよね…」

「やっぱりね…」

「J…」

リーダーが呟く。

「恋人なのにJなの?」

「別にいいでしょ、なんだって」

「二人の時、ニノは松潤のことなんて呼んでるの?」

「潤かな?」

「ちょっと!」

「潤かぁ~」

「松潤は?なんて呼んでんの?」

「俺?俺は」

「答えなくていいよ!バカ!」

「なんで?いいじゃん!聞きたい!」

「じゃぁ、こんど、リーダーに彼女がもし、もしも、出来たらなんて呼んでるのか聞いちゃうからね!」

「なんで、もし、なんだよ!出来るわ!」

「どーだか!何でも口出してくる40前の男なんて嫌われるんだから!」

「お前だって40前の男だろうが!」

「俺には潤がいますからっ!」

「クククっ」

売り言葉に買い言葉だけど…

可愛いわ。

「かずっ!」

「なに?」

「そのへんにしとけって!」

「かずって呼ばれてるんだぁ~!かず♡」

「っ!!!!!もう!!!」

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