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僕は君を連れてゆく

第64章 カモン ブルー SO

それから、智とは週に一回くらい智の部屋で
そういうことをするようになった。

「なんで、こんなことしてくれるの?」
智は俺に聞いた。

ずっと考えてた。

「珍しいね、智が熱なんて」

「あぁ、確かに。相葉くんは?」

「部活のなんかあるみたいだよ」

俺は目を閉じて太陽の光を全身に浴びていた。

「翔ちゃん…」

「ん?」

「俺さ、相葉くんとさ…」

目を開けて、ニノを見た。
ニノと目があって。

「付き合ってるんだ」

「えっ?」

起き上がった。

「だって、雅紀…告白されたって、付き合うとか…」

「うん…あのあと、相葉くん追いかけてきたじゃん?で、その…なんというか、俺に、焼きもち?妬かせようとしてたみたいで…」

「焼きもち?」

「うん…で、あんな嘘ついたんだって。まさかの相葉くんに振り回されたって感じ」

「ニノって…雅紀が好きだったの?」

「え?ぅん…まぁ、そうなの」

「雅紀って女子と付き合ってたよね?」

「うん、そうだね」

「なんで?いつから?なんでそう思ったの?」

「心当たりがあるの?」

「えっ?」

ニノは少し照れ臭そうに鼻の頭を掻いた。

「男が男を好きになるのがそんなに不思議?」

「いや、そういうわけじゃ…」

「まぁ、翔ちゃんって大野さんしか見てないもんね」

「…はぁ?」

「あれれ?気づいてないのかな?」

「何言ってんだよっ!」

心臓がドクンドクンと速まっていく。

太陽の日差しが暑くて。

俺はシャツを腕捲りした。

「暑いね」

ニノがシャツのボタンを外した。

「どした?ここ?赤いけど…」

ニノの首に赤い虫刺されの痕のようなものがついてた。

「え?あ…ぅん…なんだろうね…」

なんて歯切れの悪い。

「なんか、キスマークみたいじゃね?」

「っつ!!!!」

ニノの顔がゆでダコのように真っ赤になっていく。

マジなやつ?
ってことは雅紀に?

そっか。
そうなんだ。


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