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僕は君を連れてゆく

第9章 怪盗♡サトコ


「ほらぁ~‼櫻井さん‼どうですか?」

雑誌の撮影と取材を終えて、俺は待っていた。

正しくは待たされていた。

「翔ちゃん…ど…うかな?」

そこには、まさしく、今、撮影で使ったメイク道具を駆使して、女性になった智くんがいた。

恥じらい、モジモジしてる。

「ほらっ!可愛すぎて言葉が出ないって‼」

メイクさんはご機嫌だ。

「なんか、言ってよ…」

メイクすると、しぐさも女っぽくなるのか?

まさにメイクさんのおっしゃる通りで言葉がでなかった。

「に…似合うよ‼ってか、服は?智くんの服のままで綺麗にメイクしてもね…なんなら、服着れば?サトコになっちゃえばいいじゃん!このあとなんかあるの?暇ならちょっと、つき合ってよ…」

メイクさんも智くんもポカンとしてる…

「櫻井さん…めっちゃ、しゃべってますけど…
どうしました?」

上目遣いで俺を見てくる智くん。

「翔ちゃんが言うなら…服なんてないですよね?」

メイクさんやスタイリストさんたちが智くんを囲んでスタイリングしていく。

男の服しかないと思っていたがさすがだ…

なんでも、その、でかいバックに入っていて。

「お・ま・た♡」

これは、やはり夢ですか?


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