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僕は君を連れてゆく

第70章 向日葵のやくそく /MS

jun


一度、口づけたら。
もっと、もっと、と求める翔の瞳があって。

それにこたえたくて。

お風呂に入らなきゃ、と頭で分かっているのに
背中に腕を回されたら、ダメだった。

ダイニングのテーブルに体を倒しシャツの上から体をなぞる。

ここで?このまま?
揺れる瞳の奥に滾る熱い欲。

「潤…」

シャツの裾を捲ろうとしたら、強く腕を握られ手を止められた。

「ここじゃ…」

「ダメ?」

翔の好きな少し顔しておねだりしてみる。

「ダメ…」

さっきよりも水分が多くなった揺れる瞳。

「ダメ…ここじゃ…恥ずかしい…」

と、目を反らしてしまった。

「分かった…じゃぁ、お風呂行ってきなよ」

「え?」

「俺もシャワー浴びたいし…な?」

「あ、うん…」

ちょっと、意地悪すぎたかな?

頬を少し赤くした翔はお風呂に向かって歩いてく。
俺はソファーに座り直した。

テレビでもつけようとリモコンに手を伸ばそうとした。

「潤?」

と、翔が俺を呼んだ。
振り向くと翔がランドリースペースのドアから顔を出して俺を呼んでいた。

「なに?」

「待ってるからっ」

え?
え?
マジで?!


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