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僕は君を連れてゆく

第70章 向日葵のやくそく /MS

jun



お風呂の中に響く翔の声。
甘くて、熱くて。
その全てが俺を煽るんだ。

「いい?」

「ぅん…」

先端をそこに押し付けゆっくりと中へはいっていく。
優しく包み込まれるような、ではなくて、熱くきつく俺を締め付ける。

「あぁ、ヤバい…」

「奥まで、きて」

無意識なんだろう。
脚は震え、腰が揺れる。

翔の呼吸に合わせて俺を奥へ奥へと誘う。

この行為は翔が俺を受け入れてくれるから成せることだと俺は思っている。

明日の朝、この行為を思い出して頬を染める翔がいて。
腰を足を庇いながら歩く翔がいて。

不安がない、わけない。

いつか、気持ちが離れてしまうことがあるかもしれない。

それは、俺たちが男だから、ではなくて。

愛し合っているから。

俺の愛に疑問を持ち始めたら?
愛されてる自信を持てなくなったら?

そうなったら、翔は静かにここから離れていくだろう。

翔の俺への愛を、俺を受け入れてくれることを大切にしたい。

一人で眠りにつく夜に俺のことを思い出して、出来るなら夢に出てきて、と願ってほしい。

朝、目覚めたときに隣で眠る俺の頭を撫でてほしい。
そして、隣でもう一度眠ってほしい。



「ぅん…」

「あっ、ぁん、あっ…」

「翔…」

しっとりと汗で張り付く前髪をなでつける。
目尻に溜まる生理的に溢れてくる涙。
途切れることのない熱い、漏れる声。

どれもが愛しくて、どれもが俺のものだ。

「愛してる」


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