喫茶くろねこ
第11章 佑太、実家に帰る。
マタタビに興奮したマスターと、少々酒を飲み過ぎた佐々木さんが大暴れした宴もどうにか終わり、とりあえず部屋に戻って寝ようとした、その帰り際。
「あ、そうそう。はい、これ。危うく忘れるところだったわ…」
中井さんに白い大きめのバッグ?を渡される。
「なんですか?これ?」
「マリンちゃん連れて帰るでしょ?猫用のキャリーケースよ」
「猫って…新幹線乗れるんですか?」
「“手回り品切符”っていうのを買って、ケースに入れればOKよ」
「えと…」
「大丈夫よ、手回り品切符はそんなに高くないから」
「あっ…あ、ありあり、ありがとうございます」
なんで切符代の心配したのがバレたんだろう、そんなことを考えていたら、マスターの声が聞こえた。
『お前、すぐ表情に出るからな。分かりやすいんだ』
……マスター。
僕は言い返すのを諦めて、猫部屋にマリンを迎えに行った。
「マリン、部屋に戻るぞ」
「にゃぁ~ん」
すぐに駆け寄ってきて、足元に頭を摺り寄せてくるマリンを抱き上げ、連れて帰る。
「明日は新幹線に乗るぞ~」
「にゃ…」
「けっこう移動時間長いけど、頑張れるか?」
「…にゃぁ~」
「休みながら行こうな」
「あ、そうそう。はい、これ。危うく忘れるところだったわ…」
中井さんに白い大きめのバッグ?を渡される。
「なんですか?これ?」
「マリンちゃん連れて帰るでしょ?猫用のキャリーケースよ」
「猫って…新幹線乗れるんですか?」
「“手回り品切符”っていうのを買って、ケースに入れればOKよ」
「えと…」
「大丈夫よ、手回り品切符はそんなに高くないから」
「あっ…あ、ありあり、ありがとうございます」
なんで切符代の心配したのがバレたんだろう、そんなことを考えていたら、マスターの声が聞こえた。
『お前、すぐ表情に出るからな。分かりやすいんだ』
……マスター。
僕は言い返すのを諦めて、猫部屋にマリンを迎えに行った。
「マリン、部屋に戻るぞ」
「にゃぁ~ん」
すぐに駆け寄ってきて、足元に頭を摺り寄せてくるマリンを抱き上げ、連れて帰る。
「明日は新幹線に乗るぞ~」
「にゃ…」
「けっこう移動時間長いけど、頑張れるか?」
「…にゃぁ~」
「休みながら行こうな」