喫茶くろねこ
第11章 佑太、実家に帰る。
次の日、駅まではバスで移動するつもりだった僕を、佐々木さんが車で送ってくれることになった。
「佐々木さん、ありがとうございます」
「お前の為じゃないぞ、マリンの為だ」
「なぁ~ん」
「マスターが、猫にはあの距離のバス移動はちょっとキツいから、車で送ってやれって」
佐々木さんの車は、後ろの座席が取り外され、猫用トイレや猫用ベッド等が設置されて明らかな猫仕様になっていた。そして何故か、マリンだけでなくマスターまで乗っていた。
「…なんでマスターが一緒なんですか」
『せっかくだから見送りしてやる。ありがたく思え』
「お店はいいんですか?」
『営業時間前だから平気だ。準備中は私の出来ることは無いしな』
「そーですね」
それから駅までは無言だった。
駅に着くと、
「気を付けて帰れよ」
『じゃあまたな』
見送り、と言ってわざわざついてきたわりには車から降りることすらなくあっさりとしたマスターだった。
「よし、マリン、行くぞ」
マリンを入れた猫ケースを持って、みどりの窓口へ向かう僕。さっさと帰っていく佐々木さん達。
えーと、なんだっけ?
確か、手回り品切符、とかいうやつだったよな…。
よく分からなかったので駅員さんに聞き、
なんとか切符を購入した僕とマリンは、予定通りの新幹線に乗り込んだ。
「佐々木さん、ありがとうございます」
「お前の為じゃないぞ、マリンの為だ」
「なぁ~ん」
「マスターが、猫にはあの距離のバス移動はちょっとキツいから、車で送ってやれって」
佐々木さんの車は、後ろの座席が取り外され、猫用トイレや猫用ベッド等が設置されて明らかな猫仕様になっていた。そして何故か、マリンだけでなくマスターまで乗っていた。
「…なんでマスターが一緒なんですか」
『せっかくだから見送りしてやる。ありがたく思え』
「お店はいいんですか?」
『営業時間前だから平気だ。準備中は私の出来ることは無いしな』
「そーですね」
それから駅までは無言だった。
駅に着くと、
「気を付けて帰れよ」
『じゃあまたな』
見送り、と言ってわざわざついてきたわりには車から降りることすらなくあっさりとしたマスターだった。
「よし、マリン、行くぞ」
マリンを入れた猫ケースを持って、みどりの窓口へ向かう僕。さっさと帰っていく佐々木さん達。
えーと、なんだっけ?
確か、手回り品切符、とかいうやつだったよな…。
よく分からなかったので駅員さんに聞き、
なんとか切符を購入した僕とマリンは、予定通りの新幹線に乗り込んだ。