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喫茶くろねこ

第12章 マリン&まろん

なんでスーパーマーケットのレジ打ちパートなのに夜勤なんてものがあるんだろう?とか、もしかして僕の知らない間に母さん転職したんだろうか?とか、いろいろ考えてみるが答えは出ず。母さんは僕をキッチンに残して寝室に引きこもってしまった。

兄さんは普通に仕事だし、母さんは寝たし、家にいても特にやることがないので高校時代の友人に連絡をとってみることにした。


一人目。
どうやら彼女と旅行中だったようで、邪魔をするな、と不機嫌そうに電話を切られた。

二人目、何度携帯を鳴らしても出ない。しかも留守録にすら切り替わらず。

三人目。あいつは県外の大学に進学したんだったな…まぁ、でも帰省中かもしれないし……。一か八かで連絡をとってみたが、結論から言うと、帰省はしていなかった。つまり、県外。

四人目。えーと、あいつは進学せずに就職したから社会人か。普通に仕事中だな。

五人目。五人目……?
連絡をとってまで会いたいと思えるほどの友人、五人もいなかった。なんてこった!

ちくしょ~。彼女と旅行とか見せつけやがってー。いや、見せられてはないから、聞かせつけやがって??いや、そもそもこっちから電話したんだったな…。くそぅぅ。
いいなぁ~、彼女。欲しいなぁ~、彼女。

そんなことを一人でウダウダ考えていると膝にふわっとした感触…。

まろん…慰めてくれるのか、お前、いいやつだなぁ(感涙)

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