喫茶くろねこ
第16章 「らしさ」って何だろう?
…甘いものが欲しい。脳が猛烈に甘いものを欲している。
「すみません!ガトーショコラ1つ、追加で」
臨時でアルバイト(応援?)に来ていた前マスターのお孫さん(そういえば名前を聞いてないな)を呼び止め、追加の注文をする。
「申し訳ございません、本日は…」
「あー、山路さん、こっちこっち」
断りかけたのを厨房の中から佐々木さんが呼び戻す。しばらくして、カタチの崩れたガトーショコラを佐々木さんが運んできた。
「お前、今日は客として来てるのか。珍しいな」
「えっ…、まぁ、たまには」
「今日分のガトーショコラはもう売り切れたんだが、お前だったらこれでもいいだろ」
「なんでカタチの崩れたガトーショコラなんですか」
「今日はもうこれしか残ってねぇんだよ。さっき『売り切れた』って言ったろ」
そのガトーショコラは、カタチこそ崩れていたが、味はいつも通りで、量に関してはいつもよりちょっと多いぐらいで、お得な感じもした。
「んま~」
さっきまで「らしさ」がどうとか「やりたいこと」がどうとかそんなんで悩んでいたのがどうでもよくなった。
美味しいものと可愛い猫がいれば、それだけで僕は幸せだ!!
って、ちょっと単純すぎるかな。
「すみません!ガトーショコラ1つ、追加で」
臨時でアルバイト(応援?)に来ていた前マスターのお孫さん(そういえば名前を聞いてないな)を呼び止め、追加の注文をする。
「申し訳ございません、本日は…」
「あー、山路さん、こっちこっち」
断りかけたのを厨房の中から佐々木さんが呼び戻す。しばらくして、カタチの崩れたガトーショコラを佐々木さんが運んできた。
「お前、今日は客として来てるのか。珍しいな」
「えっ…、まぁ、たまには」
「今日分のガトーショコラはもう売り切れたんだが、お前だったらこれでもいいだろ」
「なんでカタチの崩れたガトーショコラなんですか」
「今日はもうこれしか残ってねぇんだよ。さっき『売り切れた』って言ったろ」
そのガトーショコラは、カタチこそ崩れていたが、味はいつも通りで、量に関してはいつもよりちょっと多いぐらいで、お得な感じもした。
「んま~」
さっきまで「らしさ」がどうとか「やりたいこと」がどうとかそんなんで悩んでいたのがどうでもよくなった。
美味しいものと可愛い猫がいれば、それだけで僕は幸せだ!!
って、ちょっと単純すぎるかな。