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喫茶くろねこ

第16章 「らしさ」って何だろう?

「あぁ、まぁ、男なんてそんなもんだ」

さっ、佐々木さんっ?!いいんですか?!そんなこと言って!

「結婚前で良かったです。結婚したあとで発覚して離婚になるよりはマシですし」

中井さんもさらっとすごいコト言うなぁ…。

「はぁ~~~。男、見る目がなかったのかナァ。下地くんは、二股とかそういうのやっちゃダメよ」

「え、えと…」

二股ダメも何も、一人目からして相手がいませんが…。

「ま、言われなくても、そんなことしないかぁ~」

ケラケラと笑う中井さんだが、目が笑ってなくて、怖い。

「ま。人生なんて、いろいろなことがあるもんだからさ。婚約破棄もまた一つの経験だよ。あんまり気を落とさず、前向いて生きてけ~」

「気なんか、おとしてないわよ?!」

「うん、それならいいんだ。んじゃ、俺は帰るよ」

それだけ言うと佐々木さんは帰って行った。

「下地くん、どう思ってるの?」

「な、中井さん、ちょっと酔ってます??」

なんか、目が据わってるような…気のせいかな…怖い。

「私に男見る目が無かったのかなぁ。それとも、男なんて所詮そんなものなの? それを見なかったフリして流せなかった私がバカ?」

「二股は、ダメだと思います。僕なら、しません」

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