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喫茶くろねこ

第17章 中井さん、どうする?

うほぉ~!子猫もいる!!
うは、ちっちゃいなぁ、可愛いなぁ~。

最初見た時は10匹ぐらいかと思ったが木の陰などに隠れていて見えなかっただけで、猫は30匹近くいた。野良だけでなく飼い猫も多く参加しているのか、わりと綺麗な毛並みの子が目立つ。

「中井さん、最高っすね!ここ!!こんなに大勢集まってる猫の集会、初めて見ました!」

「下地君も猫、好きだもんね。私も猫好きだから、よくここに来て猫たちの様子を眺めてるの。見てるだけで癒されるから。でね、いつものようにここで猫眺めて和んでた時に…見ちゃったのよ」

「見た…?」

「そう。あっちの方へ歩いていく元婚約者と浮気相手の姿を」

そう言いながら、ある方向を指さす中井さん。その先は…ラブホテルが立ち並ぶ一画だった。

「あ、あ~~~…」

「こっち方向だったらまだ言い逃れも出来そうなんだけどね」

ゲームセンターやネットカフェ、居酒屋などが並ぶ方向を指さす中井さん。

「ま、でも、どっちの方向にむかってても他の女と腕組んで歩いてる時点でアウトか~。ははは」

諦めたような表情で、笑う中井さん。

「ごめんね、せっかく猫眺めて和んでたのに、こんな話聞かせて」

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