喫茶くろねこ
第9章 夏 ~恋の季節と、占いと~
『さては、あんまり脈ないナ。怖いんだろ、占われるのが』
「僕は占いとか信じてませんから」
『信じてないんなら、これは単なるお遊びなんだから、こっちで勝手に占おうが何しようが別に構わないだろう』
「えぇー…」
「いらっしゃいませ!」
佐々木さんの声にハッとして入り口ドアを見る、が、誰もいない。
「…誰もいないじゃないですか」
「誰もいないからって私語が許されるわけでもない。お前、暇ならテーブルでも拭いておけ」
そういって、絞った濡れ布巾を渡された。拭き始めてすぐ、今度は本当にお客様が来店した。
ちょっと化粧の濃い派手な感じのオバサン3人組だ。
「いらっしゃいませ、何名様ですか?」
「3人」
「こちらへどうぞ」
席へ案内する。しかし…
「当店のご利用は初めてでいらっしゃいますか?」
「えと…初めて…だけど、普通の喫茶店じゃないの?」
「当店、猫カフェ、兼、保護猫の里親斡旋所として営業しておりまして、猫アレルギー等は大丈夫でしょうか?」
「えっ…猫?あ、ごめんなさい、他の店にするわ」
佐々木さんに話しかけられて、座る前に出て行った。
「ちょっ…佐々木さん!客を追い返すんですか!」
「別に追い返してはないだろう。うちの店には猫が常駐してるけど大丈夫か、と確認をとったら自ら帰っただけだ…。実際、猫がいるのは事実だしな」
「いや、そうだけど…今までそんな確認とったことないじゃないですか」
「僕は占いとか信じてませんから」
『信じてないんなら、これは単なるお遊びなんだから、こっちで勝手に占おうが何しようが別に構わないだろう』
「えぇー…」
「いらっしゃいませ!」
佐々木さんの声にハッとして入り口ドアを見る、が、誰もいない。
「…誰もいないじゃないですか」
「誰もいないからって私語が許されるわけでもない。お前、暇ならテーブルでも拭いておけ」
そういって、絞った濡れ布巾を渡された。拭き始めてすぐ、今度は本当にお客様が来店した。
ちょっと化粧の濃い派手な感じのオバサン3人組だ。
「いらっしゃいませ、何名様ですか?」
「3人」
「こちらへどうぞ」
席へ案内する。しかし…
「当店のご利用は初めてでいらっしゃいますか?」
「えと…初めて…だけど、普通の喫茶店じゃないの?」
「当店、猫カフェ、兼、保護猫の里親斡旋所として営業しておりまして、猫アレルギー等は大丈夫でしょうか?」
「えっ…猫?あ、ごめんなさい、他の店にするわ」
佐々木さんに話しかけられて、座る前に出て行った。
「ちょっ…佐々木さん!客を追い返すんですか!」
「別に追い返してはないだろう。うちの店には猫が常駐してるけど大丈夫か、と確認をとったら自ら帰っただけだ…。実際、猫がいるのは事実だしな」
「いや、そうだけど…今までそんな確認とったことないじゃないですか」