喫茶くろねこ
第9章 夏 ~恋の季節と、占いと~
「そりゃ、確認とるまでもなくうちの店の特徴を分かってて来てる客ばかりだったからさ」
「そうじゃなさそうな、普通に喫茶店として利用してる感じの客なら今までもいましたけど…」
『…猫嫌いの波動が出てた』
「猫嫌いの波動?」
『うむ、分かるんだ。飲食店に猫を連れ込んで、衛生面がどうとか、猫の毛がどうとか、クレームつけるタイプだよ…』
「そんな、クレームつけるタイプを追い返したりしちゃ尚更不味いんじゃ…」
『それは大丈夫。とにかく、関わらないのが一番だよ』
その後、午前中の間に3組の客が来た。
普通に「喫茶店」として珈琲を飲みに来た客が1組。
マスターの占いを受けに来た客が1組。
猫カフェに和みに来た客が1組だった。
ただ、猫カフェ目的の客の一番のお目当ては、山路さんちの飼い猫の茶トラ猫のほうだったらしく、
「今日は黒猫くんだけかー。茶トラちゃんはお休み?」
とぼやいていた。しかし、マスターが汚名返上とばかりにいつもの倍ぐらい愛想を振りまいたら、
「黒猫くんも可愛いわ」
と上機嫌だったので、いちおう、ご満足はいただけたようだった。
そして、休講は午前中のみ、午後からは普通に授業があるので、大学へ行くために僕は店をあとにした。
「そうじゃなさそうな、普通に喫茶店として利用してる感じの客なら今までもいましたけど…」
『…猫嫌いの波動が出てた』
「猫嫌いの波動?」
『うむ、分かるんだ。飲食店に猫を連れ込んで、衛生面がどうとか、猫の毛がどうとか、クレームつけるタイプだよ…』
「そんな、クレームつけるタイプを追い返したりしちゃ尚更不味いんじゃ…」
『それは大丈夫。とにかく、関わらないのが一番だよ』
その後、午前中の間に3組の客が来た。
普通に「喫茶店」として珈琲を飲みに来た客が1組。
マスターの占いを受けに来た客が1組。
猫カフェに和みに来た客が1組だった。
ただ、猫カフェ目的の客の一番のお目当ては、山路さんちの飼い猫の茶トラ猫のほうだったらしく、
「今日は黒猫くんだけかー。茶トラちゃんはお休み?」
とぼやいていた。しかし、マスターが汚名返上とばかりにいつもの倍ぐらい愛想を振りまいたら、
「黒猫くんも可愛いわ」
と上機嫌だったので、いちおう、ご満足はいただけたようだった。
そして、休講は午前中のみ、午後からは普通に授業があるので、大学へ行くために僕は店をあとにした。