喫茶くろねこ
第10章 佐々木邸訪問
喫茶くろねこから佐々木さんの自宅までは、車で10分ほどの距離だった。
「着いたぞ、降りろ」
「あ、マンションなんすね。なんとなくだけど、一軒家のイメージでした」
「一人暮らしだからな、一軒家はもて余すよ」
「まぁ、あがれ」
促されて佐々木さんの家に入った。
佐々木さんは、僕とマスターにリビングで適当に座っておくよう言い残すと隣の部屋へ入っていき、靴箱ぐらいのサイズの箱を2つ持って戻ってきた。
「なんですか?その箱」
「これか?これはな…。あ、マスターちょっと…」
佐々木さんはマスターを抱き上げ、片方の箱の中に入れた。
みぎゃっ!!
マスターが短く悲鳴をあげる。
「猫を自動でシャンプーする装置だ。俺の発明品」
箱の中から洗濯機のような音が聞こえてくる。しばらくして、びしょ濡れになったマスターが箱から出てきた。
『ひどいぞ、佐々木。何も言わずにいきなり放り込むな』
「まぁまぁ、そう怒らずに。次はこっちの箱に入ってください」
『嫌だ』
「乾かしますから、入ってください」
『絶対に嫌だ』
佐々木さんは小さくため息をつくと、またマスターを抱き上げ、もう一つの箱の中に放り込んだ。
ふぎゃっ!!
マスター、なんか今日は災難だな…。
しばらくして、ふかふかになったマスターが箱から出てきた。
「…ど、どうでした?」
恐る恐るマスターに感想を聞いてみる。
『どうもこうもないわ!ったくもう』
マスター、ご立腹である。
「着いたぞ、降りろ」
「あ、マンションなんすね。なんとなくだけど、一軒家のイメージでした」
「一人暮らしだからな、一軒家はもて余すよ」
「まぁ、あがれ」
促されて佐々木さんの家に入った。
佐々木さんは、僕とマスターにリビングで適当に座っておくよう言い残すと隣の部屋へ入っていき、靴箱ぐらいのサイズの箱を2つ持って戻ってきた。
「なんですか?その箱」
「これか?これはな…。あ、マスターちょっと…」
佐々木さんはマスターを抱き上げ、片方の箱の中に入れた。
みぎゃっ!!
マスターが短く悲鳴をあげる。
「猫を自動でシャンプーする装置だ。俺の発明品」
箱の中から洗濯機のような音が聞こえてくる。しばらくして、びしょ濡れになったマスターが箱から出てきた。
『ひどいぞ、佐々木。何も言わずにいきなり放り込むな』
「まぁまぁ、そう怒らずに。次はこっちの箱に入ってください」
『嫌だ』
「乾かしますから、入ってください」
『絶対に嫌だ』
佐々木さんは小さくため息をつくと、またマスターを抱き上げ、もう一つの箱の中に放り込んだ。
ふぎゃっ!!
マスター、なんか今日は災難だな…。
しばらくして、ふかふかになったマスターが箱から出てきた。
「…ど、どうでした?」
恐る恐るマスターに感想を聞いてみる。
『どうもこうもないわ!ったくもう』
マスター、ご立腹である。