喫茶くろねこ
第10章 佐々木邸訪問
「どうだ、お手軽だろう?」
「でも、猫的には問題あるんじゃないですかね?」
『大ありだ』
「問題ないさ。水に濡れるから嫌がってるだけで安全面は問題ない。シャンプーしないわけにもいかないだろ」
「確かに。で、僕に見せたかったものって、コレなんですか?」
「ん?あ、いや、これはマスターも来たからついでに試しただけだ」
『ついでだと?全く!こっちはいい迷惑だ』
マスターは、ぷんすかと怒りながらベランダのほうへむかっていった。
『帰る!!』
「マスター、そっち玄関じゃないですよ」
『こっちからのほうが近道なんだ』
「でもマスター、ここ3階…」
『平気だ。とりあえず開けろ』
窓を開けてしばらく見ていると、隣の建物の屋根に飛び移り、そのまま屋根づたいに去って行った。
「さすが、…猫ですね」
「あいつは、特別だ」
佐々木さんも目を細めてマスターの背中を見送る。そして、漂ういい香り…。僕がマスターとごちゃごちゃやっている間にコーヒーをいれてくれていた。
「まぁ、座れ。で、良かったら飲め」
「あ、ありがとうございます」
僕は小さめのテーブルの前に正座で座ると、勧められたコーヒーに手を伸ばした。
「正座してると、足がしびれるぞ。楽にしろ、楽に」
「いや、平気です」
「そうか」
佐々木さんは僕の対面にあぐらをかいて座った。しばらくはお互いに無言でコーヒーを堪能する。飲み終わった頃、気になっていたことを聞いた。
「でも、猫的には問題あるんじゃないですかね?」
『大ありだ』
「問題ないさ。水に濡れるから嫌がってるだけで安全面は問題ない。シャンプーしないわけにもいかないだろ」
「確かに。で、僕に見せたかったものって、コレなんですか?」
「ん?あ、いや、これはマスターも来たからついでに試しただけだ」
『ついでだと?全く!こっちはいい迷惑だ』
マスターは、ぷんすかと怒りながらベランダのほうへむかっていった。
『帰る!!』
「マスター、そっち玄関じゃないですよ」
『こっちからのほうが近道なんだ』
「でもマスター、ここ3階…」
『平気だ。とりあえず開けろ』
窓を開けてしばらく見ていると、隣の建物の屋根に飛び移り、そのまま屋根づたいに去って行った。
「さすが、…猫ですね」
「あいつは、特別だ」
佐々木さんも目を細めてマスターの背中を見送る。そして、漂ういい香り…。僕がマスターとごちゃごちゃやっている間にコーヒーをいれてくれていた。
「まぁ、座れ。で、良かったら飲め」
「あ、ありがとうございます」
僕は小さめのテーブルの前に正座で座ると、勧められたコーヒーに手を伸ばした。
「正座してると、足がしびれるぞ。楽にしろ、楽に」
「いや、平気です」
「そうか」
佐々木さんは僕の対面にあぐらをかいて座った。しばらくはお互いに無言でコーヒーを堪能する。飲み終わった頃、気になっていたことを聞いた。