
委員長はエッチでした
第7章 ストーカー
黒崎と一緒に帰って
おばあちゃんのいる
家まで送って貰う。
その間
黒崎はろくに話をしなかった。
なんかまた
色々
思い悩んでいるのかもしれない
また
セキニンとか……
言い出すのかな……?
気まずそうな表情
切ない表情をして
俯いている黒崎。
自転車で二人乗りして
背中をギュッと抱きしめて
その広い背中が
強張っているのに
気付いた。
やれやれ
どうしようかな……。
木製の古い玄関前の門
木の柵があって
意外に広い庭が見えた。
おばあちゃんが
箒を持って
枯れ葉の掃除をしている。
「ああ、やっと帰って来たね?」
顔を上げて
にっと笑われた。
自転車を降りて
「ただいま〜」
おばあちゃんに声をかけて
黒崎が
「じゃあ、また、明日……」
やっぱり
暗い表情で
そのまま
帰って行った。
もやもやしながら
走り去る
黒崎の後ろ姿を見て
溜め息をついてしまう。
「あんたの母さん、中で待ってるよ、
少し前に来たかね〜」
お母さんの車が
前方に停まっているのが見えて
あたしは慌てて
自分の部屋に向かう。
おばあちゃんに手を振って
「晩御飯は一緒に食べるかね〜」
ポツンと呟く
おばあちゃんの表情が
何となく
引っ掛かるような
気がした。
