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委員長はエッチでした

第7章 ストーカー





お母さんが
あたしの手を
そっと
握った。



あたしの目を
じっと見つめて
真剣な表情で
口を開く。



「彩香、結城はおかしい、あたしが思った
以上の闇を抱えている。
あいつはあんたと二度と会えないのは、
嫌だと抜かした、
会社を辞めて、嫌だと言ってた、ホストの
仕事をしてでも、彩香の傍に居たいって……」



「……えっ?」



ゾクリと
背中が粟立つ。



そんなの
冗談じゃないっ。



思わず目を剥いたあたしの手を
ギュッと握って
お母さんは笑った。



「結城の行動をマークして、あんたには
近付けさせないように、するから、
そういう仕事を専門でしてる、知り合いも
いるからね。
今日、結城は学校に来なかった?」



ギクリと体が震えた。



似た人がいると
思ったけど
遠目で
まさかとは
思って……。



「そういう情報も全て入るから、
メールで知らせるから、あんたの彼氏の
連絡先も啓介くんも、全て教えてちょうだい、
あんたを絶対守るから、
今更かもだけど、
どうか、あたしに、母親らしく、守らせて……」



また、
頭を下げるお母さん。



その姿を見て
涙が零れた。





結城さんは
実家に追い出したようだ。



両親の店で
マネージャーとして
忙しく
働いてはいるらしい。



でも
時々
家の周辺をうろつき。



公園や
あたしの学校まで
うろついている事が
確かに
あるようだ。



弁護士と相談して
二度と
あたしに会わないと
書類まで書かせたようなのに。



そういう行動は
まだ
あるようだ。




「近所だから、うろついて、当然だと言われ
ても、
立派なストーカーよ」



呆れたような
お母さんの表情
溜め息をついて



「百年の恋も、いっきに冷めたわ」




ぽつりと
呟いた。



窓の外に目をやると
強い風が吹いたのか
庭の枯れ葉が
窓を激しく
叩いた。



その音がやけに
胸に響いて



胸が痛い……。

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