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委員長はエッチでした

第9章 意味なんてない






やっぱり亮ってば
馬鹿なんだよ
真面目眼鏡的な発想ね



本当は盛りのついた
ワンコの癖してさ
真面目だから
我慢したがる。



先生にバレて
もう
エッチな事なんて
できな〜い

やっぱり
やっちゃダメだ〜

もう
なんにもしな〜い

真面目に
清く
正しく
あたしとお付きあいしよ〜

そんな感じなんでしょ?



亮の学級委員長としての
堅いスイッチが
カチリ
入った音が
聞こえたような
瞬間だった。




校長室を出て
妙にキリッとした
亮の表情を見て

溜め息をついた。



でも
取り敢えずは
しらばっくれてやったよ
無理矢理に
押し切って
やりきった感に浸る。



みんな分かり切ってて
苦笑いしてたけど
あんなもん
認めなければ
どうとでもなるっ



認めて
ご免なさいって謝れば
親にお互い連絡されて
自宅謹慎とか
なりかねない

それは困る
進路に影響してしまうからね。



せっかくの
今までの努力が
無駄になるから
なんとか
守りきった。



亮の真面目スイッチも
気になるけど



後は……
あのくそ翔矢
あいつを
どうにかしなくっちゃね?



だって
あの時
亮の家に
後から入って来たのは
翔矢だったんだから……。



あの愛想笑いの天使顔と
昔のデブな翔矢が
あっかんべ〜してる顔と
重なって
無性に
腹がたった。




すっかりまた
落ち込んで
暗い表情の亮を見て

また
胸が苦しくなった。



あたしはいいのよ
あたしはこんなの
平気だから
落ち込んだりなんか
しないのよ



だけど亮は……
ただでさえコミュ障で
昔苛められてて
きっと
目立たないように
地味に
波風立たせずに
真面目に過ごして来たから




こんなの
はじめてだろうし



みんなに注目されて
どうしたら
いいのか
分からずに
おろおろして

もう
いっぱいいっぱい
なんだろうな



あたしと関わったばかりに
亮につらい思い
させるなんて
そんなの
堪えられない。



亮のかたきは
あたしが
きっと
取ってやるんだからね!

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