テキストサイズ

委員長はエッチでした

第2章 責任





黒崎 亮side



目が覚めたら
彩香さんは
どこにも居なかった。


がらんとした部屋で
一人
頭を抱えてしまった。



まさかの
夢オチ……?


一瞬
そう思ったけど……。




『……お願い……っ
これ以上は……っ
……恐い……の……っ』



甘い香り
綺麗な肌の感触

泣きながら
俺を拒む

見たこともない
怯えた表情を見て……




我に返った。



……あんな表情
させてしまうなんて……



彩香さん
いつも綺麗で
元気で

何をするのも
完璧で

自信に溢れたような
眩しい存在。



弱いところなんて
見せない

隙のない
クラスメイト


そう思っていたのに……



ベッドの中で
怯えて震える彩香さんは
とても
小さく見えて……



守りたい……

そう思う気持ちと

そんな表情をさせたのが
俺なんだと思うと

何だか
凄く……


そそられてしまって……




俺は
やらしい男なんだと
思い知らされた。



彩香さんが
あんな表情するなんて……



怯えさせて
しまった
酷いことをしてしまった……。



謝らなければ……
男として
責任とらなければいけない……。




だけど連絡先も住所も知らないし
土日と学校は
もちろん休日だし

念のために
あの公園に行っても
いない……。



俺は……
馬鹿だな……
アドレスくらい
聞けば良かったのに……




でも
考えてみたら

彩香さんの事
何も知らないし

学校での
元気で明るい彼女しか
知らないんだ



だから
あんな風に
泣くなんて
思っても見なかった……。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ