委員長はエッチでした
第2章 責任
休日に散々自己嫌悪に
陥って
お母さんには
いつも夕方に
友達の家に
勉強に行くって
言ってたから
そのまま
お泊まりした
って事で
何とか通用した。
だけど
結城さんだけは
違った。
信じてない顔をして
何か
言いたげだったけど
週末はお母さんがいるし
表向きは
円満な家庭を演じなければいけないから。
そうして過ごして
月曜日
とうとう学校に向かい
クラスに入って
いつも通り
友達の傍に話をしに行く。
「あっ、ちょっと彩香〜?
あたしの家に、あんたんちの若いパパから、
電話があったわよ〜?」
ギクリ
まみちゃんが
にやにやしながら
あたしの肘を叩いた。
「若いパパって、結城さん?」
「……だと思うよ〜、
なんか凄い心配してたからさ〜
一応家にいるって言っといたからさ〜」
「わっ、ありがとー、まみちゃんっ、
イチゴミルク奢るからねっ」
「いいけどさ〜
なになに〜、いつの間に彼氏が出来たの〜?」
「いやいや〜
そんなんじゃないよ〜」
誤魔化すように首を振って
チラリと窓側の席にいる
黒崎を見てしまう。
いつも通り
いるのは
とっくに気付いていたけど……。
ついでに言うと
視線も感じていたけれどっ
だってほらっ
いつも読んでる本を
完全に閉じてるしっ
思い切り
体ごと
こっちを向いているしっ
明らかに
話を聞いて
ついでに真っ赤な顔を
しているしっ
意識してしまうじゃないの〜っ
「何よ〜
彩香ったら、赤い顔をして〜
やらしい〜
……じゃあ、セフレとか?」
まみちゃんの冗談に
啓介まで悪ノリしだす。
「とうとうその、巨乳の実力を発揮したのか?
やらしいな〜おい?」
「馬鹿っ、そんなんじゃないってばっ、
ってか、セフレとか、何よそれっ!」
……でも
案外
そんな感じなのかも……。
童貞でうぶな黒崎は
手近な経験豊富そうな
あたしだから
そうなったのかも
しれないし……。
あたしたちの話を聞いて
周りのクラスメイトまで
騒ぎ出す
むきになったらダメだ……
こんな時は
冷静に
そうだよ
むしろセフレがいるよ〜
くらい
冗談で言えば……