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委員長はエッチでした

第10章 上書き





翔矢に腹が立って
亮のアパートを
出て来て
また
いつもの公園で
一人でベンチに座る。



薄暗くなって
まだ
空に星は
見えずらくて

それが寂しく感じた。



月がうっすらと
見えていた。





「……彩香さん……?」



がさりと傍の木が
揺れる音がして
亮の声が聞こえて
ほっとしてしまった。



亮なら
気付いてくれると
思っていた。



公園を出た道路で
啓介と芽以ちゃんもいる。




「こんな所でどうしたの?
翔矢くんは……?」



眼鏡の奥で
きゅっと
眉根を寄せる亮


あたしは
曖昧に笑った。



「ちょっと喧嘩しちゃったから、
今日はもう、帰るね?」



「喧嘩……?」



あたしの顔を
じっと見下ろして
亮が持ってる
コンビニの袋が
かさりと
音をたてた。



「じゃあ、送るよ?
……ちょっと、待ってて?」



コンビニの袋を
啓介に渡して
あたしを振り返りながら
話をしている。



立ち止まって
あたしを見る二人に
小さく
手を振った。



帰って行く二人
走って来る亮を見て
安心する。



少し息を切らして
あたしの隣に座る亮。




「お待たせ、彩香さん…、喧嘩って
何か……」



隣に座る
亮の肩があたしに触れて
安心する体温

思わず
亮に抱きついた。




「彩香さん……?」



「もう、少し、一緒にいたい」



「……っ!」



亮の背中が
固く強ばった。



戸惑うように
あたしの背中に
亮の腕が回されて
ぎゅっと
抱きしめられた。



暖かい体温
安心する
温もり
亮の石鹸の香りと
洗濯した服の
柔軟剤の香りがした。




むらむらと
エッチな気分になる。



一緒に黙って
抱き合うだけで幸せで
亮に言いたい事も
全て
どおでもいいような
気分になった。



さっきまで
翔矢にいかされそうに
なっていたから
あたしのあそこが
まだ
熱く疼いて
切ない。



絶頂寸前で
やめられて
あたしのあそこの奥では
まだ
熱がたまって
くすぶっている。



体温が高くなって
亮の首筋に
熱い吐息をつきながら
軽くキスをした。

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