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委員長はエッチでした

第12章 真夜中のおしおき





結城side




カクンと力が抜けて
意識を手離したんだと
すぐに気付いた。



ああ…彩香……
君の意識は
ここになくても
お前の中はいまだに熱く

心地いいままだ。



ムクムクと
自分の分身が
起きあがり
堅さを取り戻すのが分かる。



彩香の握りしめる
ナイフを離して
また
枕元に置く。



じゅっぷ
じゅっぷ
じゅっぷ



ゆっくり腰を動かして
快感で
何度も溜め息をつく。



気持ちいい……
最高だ
お前の中はこんなにも
絡み付いて
引き摺り込まれる。



胸の傷口に手をやり
その血を
彩香の唇に
塗り付ける。



美しい
妖艶な寝顔。

また
綺麗になった。



どこまで
綺麗になっていくんだろう。



他の男のせいで
綺麗になっていくのか。



綺麗な芸術品のような
彩香……
こんなにも
好きなのに



こんなにも
好きになった人は居ない。



ずっと一緒に居たのに
一緒に居られると
思っていたのに



あいつが現れてから
彩香はおかしくなった。



あいつ
あのガキ。



「……亮……」



彩香の赤い唇が
切なく震えた。



枕元にある
果物ナイフか
鈍く光る。



……亮
あのガキの事か。



あいつさえ
居なくなれば
彩香はまた
俺の元に……。



そしてまた
今度こそ
家族になれる。



彩香の中に
何度も
俺の欲望を
放ってあげる。



これは
俺以外の男を
好きになった
彩香への罰だ。



この体が
誰のモノか
思い知ればいい。



夢じゃない
現実だという
痕跡を残してあげる。



そして体の中には
俺の精子まみれにして……

明日
正確には今日
温泉デートに
そのままの体で

あいつの元に
行けばいい。



夜が明ける
ギリギリまで
ずっと
お前の中に
居てあげるから。



だから
もう
目を覚ます必要はない。



彩香が準備したんだろう
旅行バッグが
部屋の片隅に置いてあった。



それを横目に見て
忌々しさに
舌打ちをした。



彩香が目覚める前に
中身を確認していたから
行き先は
すでに把握済みだ。



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