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委員長はエッチでした

第13章 泣かせたかった





翔矢side



気が強くて
強情な彩香は
多分、捻挫したんだろう

左足が腫れてたから
湿布をして

二人の泊まる
部屋に戻る。



……考えて見れば
メールしたのに
亮くんが俺の部屋に来ないと
いうことは……。



……ひょっとして気付かれた?
来たけど、声が聞こえて
入って来れなかった?



鍵なんてない
襖の部屋だし

俺って本当にバカじゃないか。



足を引き摺り
健気に歩く彩香は
肩を貸す事も
拒んだ。



俺のせいで
二人は揉めるかもしれない。



二人の泊まる部屋まで送り
俺も一緒に行って
話をしたいと思ったのに

固い表情の彩香に
断られて

追い出すように
帰らされた。




部屋の前で別れて
キスしたい衝動を
押さえる。



……本当に大丈夫か
俺も一緒に話をした方がと
思うのに……。



それ以上、踏み込めない。




隣の部屋に泊まる
結城さんの動向が気になり
部屋に入って来るとか
普通じゃないし

この事を女将に
相談しようと
思い直す。



……そうだ、警察を呼ぶとか
大人の手を借りた方が
彩香を守れる。



……俺はすぐに行動した。

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