委員長はエッチでした
第3章 家族とは
驚いた啓介は
缶コーヒーを
取り落とした。
「……何だよそれっ!
お前が中学の時から!?
俺と同じクラスで笑っていた、
あの頃からなのか!?」
眉を吊り上げて
鋭く叫ぶ啓介に
びくりとして
ふいに肩を掴まれた。
「何やってんだよ、お前!
何で誰にも言わなかった!?
俺達が何の為にお前の傍に、いると思ってんだ!
……今すぐ家を出ろ、つてもあるし、どうとでもなるんだ!
何で今まで黙ってたんだ!」
何やってんだよお前……
肩を揺すられて
俯いて
何度も呟く啓介。
あたしは首を振りながら
泣く事しかできない。
だってお母さんが
だって結城さんが
うわ言のように呟いて
涙を流した。
頭の中が真っ白で
何も考えられない。
そんなあたし達を
黒崎が黙って見ていた事に
気付く筈もなかった。