委員長はエッチでした
第3章 家族とは
黒崎 亮side
渡り廊下の自動販売機を後にした。
ふらつく足取り
頭の中がぐるぐるして
色んな感情が
頭の中を駆け巡る。
トイレに入って
顔を洗った。
鏡の中にいる
眼鏡を外した自分の顔が
やけに獣じみて見えて
吐き気がした。
『今すぐ家を出ろ……』
啓介くんはそう言っていた。
いっそのこと
俺が拐って
自分のアパートに
連れて帰ってしまいたい。
だけど
俺は
彩香さんを傷つけてしまう。
俺も
男だから
彩香さんを見ると
やらしい気持ちが
止められなくて
きっと
また
今日みたいに
エッチな事をしてしまう。
責任を取らなければ
大事にしたいのに
頭の中が
真っ白になって
体が勝手に
彩香さんを襲ってしまう。
どうして
また
我慢できなかったんだ。
泣かせたくはないのに
彩香さんに
触れたくて
堪らない……。
頭の中が
エッチな事だらけで
こんな自分
吐き気がするのに……。
俺も
結城さんという人と
変わらない
自分が自分でないようで
それが
恐いんだ……。