委員長はエッチでした
第1章 委員長
ああ
それな
真面目で友達も少ないし
無口だし
女の子ともまともに会話が出来ない。
純粋で無垢な存在。
あたしとは違う……。
真っ直ぐで綺麗な瞳。
一点の曇りもなく
汚れを知らない
無垢な瞳。
何故だか
イライラして
ガタン
席を立って
「どうした……」
あたしを見上げる黒崎の
メガネを外した。
「やっ、ちょっと、良く見えないんで……!」
案の定
美形だ……
綺麗な顔をしている。
両手で黒崎の顔を包んで
じっと見つめる。
「綺麗……」
カッと赤くなる顔に
満足しながら
顔を近付けて
唇を重ねた。
「なっ……!」
軽く触れただけのキス。
すぐに唇を離して
ぺろりと自分の唇を舐める。
「……ご馳走さま」
カッと赤くなる顔を見て
笑いながら手を振る。
鞄を持って教室を出た。
軽く触れただけの唇が
暫く
熱く感じた。
いやいや
そんなつもりじゃなかったよ?
ただ
ちょっと
メガネを外したら
どんな顔なのかなと
思って……
思ったよりも
美形で
綺麗で
なんだか
魅入ってしまったのか
つい
ふらふら〜と
無意識に
キスをしてしまった。
ドキドキする胸を押さえて
走り出す。
触れた唇が
熱い……。