テキストサイズ

委員長はエッチでした

第5章 真面目なだけじゃない





「そんなひょろひょろの腕をして、
男ん子は筋肉でしょうが?」



おばあちゃんの
勢いに負けて
廊下を一緒に歩く。



「筋肉……あの、彩香さんもやっぱり、
筋肉があった方が……好き?」



「あぁっ?やっ、黒崎は意外と筋肉が
あるというかっ」



突然何を言いだすのかと思って、
焦って
赤面してしまう。

思い出してしまう
いつか見た
黒崎の
意外に逞しい
筋肉のついた体。



いやいや何を
朝から
やらしいこと
考えてしまう。



「彩香さんが好きなら、もっと筋肉……
つけるから……」



カアッと赤くなって
照れてるのか
パッと
目を反らされた。



「あたしはそのままでも、充分……」




好きだけどな?
恥ずかしくて
言えないけど。



「充分……なに?」



じっと目を見つめられて
顔を覗き込まれた。



黒崎の癖に
分かってて
聞き返すなんて。



おばあちゃんに連れられて、
台所のテーブルに
座らされ
黒崎の目の前にも
あたしと同じ
朝食が並べられた。



「多いいです……
いえ、頂きます……」



おばあちゃんに
軽く睨まれて
促されて
朝食をみんなで食べた。



「黒崎、好き嫌いはないの?
こっちのも、美味しいよ?
おばあちゃん、煮物の味付け最高〜」



「若いんだから、たんとお食べよ?」




「いえ、あの、もう、これ以上は……」




勘弁して下さいと
言わんばかり。

どうやら
本当に朝は
そんなに食べれないらしい。



「……ごちそうさまでした、
あの、図々しくて……本当にすいません」



「あら、な〜にを遠慮してんだい、
いつでも、家は大歓迎さ?
一人の食事はまずいからね?
毎日でも来たらいいよ」



カラッと笑いながら
片付けの為に
席を立つおばあちゃん
手伝うって
言っても
ボケ防止だからと
頑として
やらしてくれなかった。



しょうがなくて
まだ早いけど
黒崎と一緒に
学校に行く事にする。



笑顔でおばあちゃんに
手を振って
黒崎と一緒に
家を出た。



自転車で一緒に乗って行こうと
黒崎に誘われたけど
まだ
時間も早いし
なんとなく
一緒に歩きたくて
自転車を引く
黒崎と一緒に歩く。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ