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委員長はエッチでした

第5章 真面目なだけじゃない





学校に着いて
いつものように
騒がしい
二年二組の教室。

黒崎と一緒に
教室に入った瞬間
ざわつきが激しくなった。

それぞれの席に行き
友達と朝の挨拶を交わす。

そこには啓介の姿もあって
いつものように
笑ってる。




「やっぱり黒崎と一緒に、当校して来たってことは〜?」



まみちゃんがにこにこ笑って
あたしの腕を
肘でぐりぐりする。



「やっぱり二人は付き合ってんの?」



啓介も一緒になって
あたしの腕を
ぐりぐりする。

啓介のヤツ
知ってる癖に……

じとっと睨みつけて
にやりと笑われた。

更に騒がしくなる教室。




『やっぱり付き合ってんじゃないの?』




『黒崎もとうとう、頑張ったか?』




『襲ったとか言ってたもんな?』




『いや、それはないだろ〜藤島さんだぞ〜』




みんな好き勝手噂して……
ふと
啓介の肘が
あたしの胸に当たった

あたしが少し
動いたから
そうなっただけで
まみちゃんなんか
まだ
ぐりぐりしている。



「……っと、悪ぃ……っ」



パッと啓介の肘が離れる。
大袈裟な程の距離を
急に取られて
驚いて
啓介の顔を見た。

少し赤くなる顔を
あたしから
見えないように
背けている。



……ああ
そうか。

啓介はあの場面を
見てしまったから……
未遂とは言え
裸のあたしと
その上に
覆い被さる
結城さん。



胸元に無数に散らばる
キスマークまで……。


汚い
あたしの体を
見たから
そういう反応をするんだ。



でも
ここまで
あからさまな
態度だと
流石に
傷つくよ。



黒崎が席を立って
あたしの傍に近付いて
肩を引き寄せられた。



「俺は藤島さんと付き合っているから……、
やましいことも、何もない、
だから……よろしくお願いします……」



きっぱりとした
態度だった

更に騒がしくなる教室を
いつかのように
二人で出ていく。

そうしないと
収拾がつかないから。

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