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1P短編集

第7章 失恋

 彼と駅での待ち合わせ。いつものように幸せなデートが出来ると思っていた。

 突然のメール。そこには『別れよう』の一言。

 振られた……私の心は沈んだ。涙がとまらなくなる。

 駅の真ん中で涙を流す私。

 周りの人は、何こいつというような目線で私を見て、通り過ぎてく。

 駅で泣いてる女……あきらかに浮いている。

 そんなこと自分でも分かってる。だけど、涙がとまらない……。

 やっと返したメールの返事……。『別れたくない』の一言。

 おぼつかない足取りで家に帰った。

『別れたくない』の返事がなくて──…私は彼に電話をかけた。

「お客様のご都合により…」

 電話の向こうからは、そんな無機質な機械音が聞こえてきた。

 着信拒否をされていた。

 私の心は……沈み込んだ。深い深い海の底にいるような、そんな気になった。


End

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