誰も見ないで
第1章 告白
携帯で時間を確認してみたら、お昼休みはあと半分弱ぐらいで
「……」
「……」
紺野君と特に会話もなくなっちゃったからお昼寝しよう、と横になった
「ちょっとだけお昼寝させて」
「ぁ、はい。どうぞ」
とはいっても本当はそんなに時間ないし目瞑るだけにしようと思ってたんだけど、気がついたら寝ちゃってて
紺野君が遠慮がちに俺の身体を揺らすのと、名前を呼ばれたので目が覚めた
「あ……寝てた」
「もうすぐお昼休み終わるので、教室に戻りましょう」
そう言われて目をこすりながら身体を起こすと、紺野君は先に立ち上がった
「ふぁ……ぁ……んー、眠い」
俺が大きな欠伸をしながらそう言うと、上から小さな笑い声が降ってくる
そして紺野君の方を見上げると
「ふふふ、本当によく寝てましたもんね。起こしちゃってごめんなさい」
って微笑みながら言われた
その瞬間
時間か俺の心臓が止まったのかと思った
そんな風に思った原因は可愛い笑い声でも、謙虚な謝罪の言葉でもない
もちろんそれだって俺を擽ったい気持ちにさせたんだけど
でも、それよりももっとすごくて
なんて言うか