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誰も見ないで

第4章 真実と真実


このメールをどんな気持ちで打ったんだろうって思って胸がぐ、と詰まるような気がした

僕は返信をしないまま携帯を閉じて


「……」


やっぱり電源も切って
誰にも見つからないうちに家に帰った



自分の家に帰り、自分の部屋に入ると安心感とともにまた悲しさが蘇ってくる


でももうここは学校じゃないんだよね
泣いても、誰も聞いてない


そう思ったら


「…………っ、ぅぅ……ぅあーーっ、ぁぁ……っ」


涙腺は完全に決壊して、僕は泣き崩れた



その後いつの間にか泣き疲れて眠ってしまい、気がついた頃にはもう夜中になっていた

ぼーっとしながら携帯で時計を確認しようとして開いてみたけど、画面は真っ暗


あ……そうだ電源消してたんだっけ


なんで消してたのかなんてことも考えず電源を入れて

起動してる途中の画面を眺めてる間に思い出した


メールとか電話とか見たくないから消したのに
僕のバカ……!!!


起動した待ち受け画面にはたくさん着信があった事を告げる表示がある

けど、こんなに電話かかってきてたんだって思ってそれを開いたら


「……あ……」


電話をかけてきていたのは幼馴染の大和くんだった

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